三大都市圏の中古マンション市場の動向はどうなっているの?【後編】
新築価格は上昇傾向続くも、中古価格は高騰した首都圏で下落
新築に対する割安感 築浅中古では一定水準を維持し、築10年超では年々増加傾向
不動産調査会社東京カンテイのマンションデータベースに登録された三大都市圏の新築・中古マンション坪単価の推移を見ると、各都市圏とも新築坪単価が2003年以降上昇し続け、2006年頃からはミニバブルの影響で新築価格は高騰しています。
直近でも上昇しているのは、新築マンション供給が中心部や交通利便性が良好な“売れるエリア”にほぼ限定され、さらに一戸あたりの価格を抑えるために専有面積をやや狭めた物件が増えていることが挙げられます。一方の中古坪単価も、2006年以降はミニバブルの追い風を受けて上昇に転じていましたが、2009年においては高騰していた首都圏で反転下落しています。
新築と中古マンションの価格差が広がりつつある中で、中古物件に割安感はあるのでしょうか。下記グラフは三大都市圏の主要エリアにおける新築に対する中古マンションの価格水準(新築=100)を築年数のレンジによって3つに分けたものです。各エリアとも築浅中古物件(築10年以内)の価格水準は概ね7~9割で変わらないのに対して、築10年超では年々下落する傾向にあります。つまり、築10年超の中古物件は割安感が増していることを意味しています。
仕様や設備面などでは新築や築浅物件に見劣りすることは否めませんが、新築の5割前後で購入可能な中古マンションはやはり魅力的です。リフォームして自分好みのマンションにすることもできますから、自由度の高い住まい選びが実現可能になりそうです。
【 首都圏 】 |
新築坪単価 |
中古坪単価 |
【 近畿圏 】 |
新築坪単価 |
中古坪単価 |
【 中部圏 】 |
新築坪単価 |
中古坪単価 |
築年区分 | 築10年 以内 |
東京都 |
---|---|
神奈川県 | 埼玉県 |
千葉県 | |
築10年超 築20年 以内 |
東京都 |
神奈川県 | |
埼玉県 | |
千葉県 |
築年区分 | 築10年 以内 |
大阪府 |
---|---|
兵庫県 | 京都府 |
愛知県 | |
築10年超 築20年 以内 |
大阪府 |
兵庫県 | |
京都府 | |
愛知県 |
※データ提供:東京カンテイ