1926(大正15)年、実業家の藤田好三郎は、自らが所有していた土地を、運動と園芸を東京市民に広く奨励するために公開。この地が「練馬城」の跡であったことから、かつての城主・豊島氏の名にちなみ「豊島園」と命名された。1927(昭和2)年に全面開園、園内には「石神井川」が流れ、温室、ボートハウス、ウォーターシュートなどが設けられた。画像は水と緑豊かな園内の様子が描かれた「豊島園」全景の案内図。
「豊島園」(のちの「としまえん」)は、水と緑豊かな環境と多彩な設備で開園から近年まで人気の遊園地であった。また、現在の旭町付近には、のちに高級料亭となる「兎月園」という遊園地もあった。こうした行楽地には都心から鉄道を利用して、多くの観光客が訪れた。