「上賀茂神社」は王城鎮護の神社で、京都最古の神社のひとつ。天武天皇の時代(678年)に現在の社殿の基が造営されたと伝わる。「下鴨神社(賀茂御祖神社)」とともに、春の「葵祭(賀茂祭)」を司るほか、一年を通して様々な伝統行事や祭典を行う。現在は、ユネスコの世界遺産に登録されている。【画像は明治後期】
「平安京」誕生前の奈良時代後半は、「平城京」から「難波京」、「長岡京」などへ遷都が繰り返された。794(延暦13)年、「平安京」が新都に定まると、この地は1,000年以上、日本の都として繁栄した。しかし、「明治維新」を機に東京に首都が移ると、その賑わいにも一時翳りが見られるようになる。そんな中で、「文明開化」の波に取り残されないよう、明治から大正にかけて、近代都市への大改造に伴う事業が展開されていった。「琵琶湖疏水」、日本初の電車開通、鉄道の敷設…。これらは新しい京都の街の財産になった。さらに1895(明治28)年に同時開催された、「平安遷都千百年紀念祭」と「第4回内国勧業博覧会」は経済・文化の再生と発展に大きな役割を果たした。近代化の一方、多くの名所旧跡が残されており、内外から絶えず観光客が訪れる街となっている。