初めて不動産の売買契約を締結される方が売買契約書をご覧になった際などに参考にして頂けるよう、分かりやすい言葉、一般的に使われている言葉で、法律の基本的な事項を解説しています。
不動産の売買契約に関してお役に立つ法律情報を、Q&A形式で解説しています。
公租公課等の負担
Q
公租公課とは何ですか。
A
一般的には、国または地方公共団体によって公の目的のために課される金銭負担のことです。「租税公課」ともいわれます。不動産の売買契約書の中で「公租公課等の分担」という項目が出てくることがありますが、ここでいう「公租公課」とは、不動産に対して課される固定資産税・都市計画税のことを意味している場合が多いといえます。
Q
公租公課は売主と買主のどちらが負担するのですか。
A
固定資産税・都市計画税は、その年の1月1日現在の不動産所有者が納税義務を負います。その年の途中で売買となり、所有者が変更しても、1月1日時点での所有者が納税義務を負うことに変わりはありません。
売買契約の売主と買主との間では、引渡日を基準として日割計算をして、売主と買主とで分担、清算することを合意することが多くあります。
Q
公租公課の起算日とは何ですか。
A
固定資産税・都市計画税の分担額の日割計算を行う場合に、年度の始まりとする日をいいます。1月1日とする考え方と、4月1日とする考え方がありますので、売買契約書の中でどちらを起算日とするか定めておくことが必要です。