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不動産価格・査定・鑑定評価Q&A

不動産価格・査定・
鑑定評価Q&A

不動産の価格を形成する要因

不動産鑑定士
有限会社arec
善本 かほり

不動産、特に土地は、目の前に示されている価格がなぜその価格になるのかがわかりにくいと思います。そのような、わかりにくい不動産の価格について、少しでも理解を深めていただけるように解説しています。

不動産の価格や評価についてQ&A方式で解説しています。

不動産の鑑定評価とは?

Q
不動産会社による価格査定と不動産鑑定評価とはどう違うのですか?
A

1 不動産会社による価格査定

 不動産会社が行っている価格査定は、主に不動産の売主の求めに応じて、その不動産がいくらで売却可能であるかを査定して示すものです。報酬を伴うことはできませんので、無料で行われています。

 不動産会社は不動産会社相互で売り希望価格、買い希望価格の情報を収集しています(REINSなど)ので、それらの情報を基に、買い希望客がいる場合にはその買い希望価格も踏まえて査定額を提示します。売主はその査定額に基づいて市場に売りに出す価格を判断し、場合によっては、その不動産会社の仲介で売却に至ることになります。

 査定方法や調査方法は決まっていませんので、調査や査定された価格の精度は一定ではありません。

 したがって、査定書は売買当事者や身内などで価格を把握しておく際の参考資料として使うことは自由ですが、係争中に裁判所等に提出したり、納税のために税務署へ提出しても事実上価格の証明能力は認められません。

2 不動産の鑑定評価

 不動産の鑑定評価は、国家資格である不動産鑑定士のみが行うことができる業務です。不動産の経済価値や市場価値を客観的かつ適性に判定し、不動産鑑定評価書を発行します。特定の不動産について現地調査はもちろん、関係する役所での詳細な調査と資料の収集を行い、なぜその価格となるのかという価格を形成している要因を詳細に分析した上で客観的な価格を決定します。不動産鑑定評価書には、その要因分析の結果や価格の算定の経過が記載されています。不動産鑑定評価書が必要とされる例を挙げると次のようなものがあります。

①法的に不動産鑑定評価書が必要とされているもの

  •  ・現物出資や不動産投資信託、企業の会計上の重要資産の時価把握を目的とする場合
  •  ・調停や裁判等係争になっていて裁判所に価格の根拠資料として提出する場合
  •  ・不動産の同族間売買等で売買価格が妥当であるという証明、相続税の納付または還付のために税務署に価格の根拠資料として提出する場合

 なお厳密には法的に定められていなくても、事実上不動産鑑定評価書が必要とされているものもあります。

②不動産鑑定評価書が望ましいもの

  •  ・株主や社内稟議、対外交渉、係争予防のため
  •  ・企業用の不動産として購入しようとするとき
  •  ・企業用の不動産を売却しようとするとき
  •  ・企業買収を行おうとするとき
  •  ・裁判にならないまでも、家賃や地代の値上げまたは値下げ交渉、立ち退き料などの交渉を行うとき
  •  ・相続発生時に遺産分割を行うと見込まれる場合 等
Q
個人で投資用不動産を購入するにあたり、銀行から融資を受けようと考えています。銀行は投資不動産のどのようなところに着目して融資を行うのでしょうか?その際の、融資額は誰がどのように決めるのでしょうか?
A

 金融機関は、独自の審査基準、評価基準を持っておりますが、近年では、特に不動産の遵法性等に着目しています。また、融資の期間に渡って投資額に対するリターンが確保されるのかも検討されます。昨今のように建物の建築費が高騰している時期の地方都市においては総収益と建築費及び入居後の運営費用との収支バランスによっては、利用可能容積率を全部消化する建物の建築費相当額までの融資は認めてもらえないこともあります。担保価値の把握に当たっては、我々不動産鑑定士が物件の鑑定評価を担っているケースが多々あります。不動産の鑑定評価では遵法性や収益性について詳細な調査を行った上で、価格が算定されています。

Q
検査済証がない建物を購入し、現在の用途である事務所ビルから居宅に用途変更して賃貸運用をしようと考えています。検査済証がない建物の用途変更は可能でしょうか?その場合鑑定評価額はどうなりますか?
A

 通常の場合、検査済証の交付を受けていない建築物の用途変更は難しいと考えられます。なぜなら、建築基準法に基づいて適法に建築された建物であることの証明がないからです。ただ大阪圏では、検査済証の交付を受けていない建築物の取引や融資が見られるのも現状です。現況の用途や規模等、また、その建築物が耐震基準を満たしているか否か、改めて検査を受けることができるか否か等により価格に影響を与えるリスクの程度は異なりますが、特定行政庁から是正命令が課されるリスクなどを考慮して鑑定評価額を算定します。検査済証がある物件と比較してリスク分だけ安くなるのが一般的です。

Q
不動産鑑定評価を依頼したのですが、不動産鑑定評価書の読み方のポイントを教えて下さい。
A

 不動産鑑定評価書には、①鑑定評価額、②価格時点、③価格または賃料の種類、④対象不動産の表示、⑤権利の態様、⑥種別・類型、⑦鑑定評価の依頼目的、⑧鑑定評価の条件、⑨鑑定評価の依頼目的及び条件と価格又は賃料の種類との関係、⑩鑑定評価を行った年月日、⑪縁故又は特別の利害関係、⑫対象不動産の確認、⑬鑑定評価額決定の理由の要旨が記載されています。

 不動産鑑定評価書の特に重要なポイントは、②価格時点、⑧鑑定評価の条件、⑫対象不動産の確認、⑬鑑定評価額決定の理由の要旨です。

1 ②価格時点

 いつの価格を評価するのかという価格判定する基準となる日を価格時点と言います。不動産の価格は常に変動していますので、いつ時点の価格かは重要です。

2 ⑧鑑定評価の条件

 鑑定評価の条件では、「対象確定条件」というのがあります。まず、評価の対象となる不動産がどこにあるのか、それは土地なのか、一戸建の住宅とその敷地なのか、分譲マンションの一室なのかなど、物理的な評価の対象を明確にさせます。次に、その不動産のどのような権利を評価の対象とするのかということを明確にさせます。土地の所有権のみの評価の場合は、更地なのか建物があることを前提とした土地なのか、自己の住宅を所有するために他人の土地を借りている場合の土地の権利(借地権)なのか、自己所有の土地と建物だが、第三者に貸している場合の土地と建物なのかなどです。

3 ⑫対象不動産の確認

 ⑧の条件で評価対象とした不動産が現実にそのとおりに存在しているかを、不動産鑑定士が確認します。不動産そのものの存否・不動産の現実の利用状態・地積や面積などを確認する必要があります。一方、権利の態様の確認においても更地なのか、借地権が付着しているのかなどを資料や現地で確認する必要があります。不動産そのものの存否とは、例えば建物があると聞いていたのに実際には取り壊されていた、建物がない更地と聞いていたのに、未登記の建物が乗っていた、というようなことを指します。

 ⑧と⑫は相互にフィードバックが行われます。

 不動産の所有者であっても、自身の資産の状態を正確に把握していないこともあり、万が一、提示された資料や評価の条件と評価対象不動産が一致しない場合には、そのままでは評価を行うことができませんので、所有者や鑑定評価の依頼者へ不一致事項をどのように取り扱うかを確認します。その上で、不動産鑑定評価書には確認後の⑧鑑定評価の条件と⑫対象不動産の確認が記載されています。なお、調査可能な範囲の限界まで調査した結果においてもまだ不明な事項がある場合はその内容と、依頼者と相談の上、評価するにあたってどのように取り扱ったかが記載されます。もちろん、不明事項が判明しなければ評価ができないような場合には鑑定評価を謝絶することもあります。

4 ⑬鑑定評価額の決定の理由の要旨

 鑑定評価額の決定の理由の要旨は、不動産鑑定士が評価の対象となった不動産の鑑定評価額をどのように決定したのかを順を追って記載している箇所です。

 大きくはⅰ要因分析、ⅱ最有効使用の判定、ⅲ価格判定作業に分かれます。

ⅰ 要因分析

 不動産の価格は様々な要因に影響を受けて形成されているので、不動産の価格を形成する要因を調査し分析します。不動産の価格を形成する要因を価格形成要因と言います。価格形成要因には、自然的、社会的、経済的、行政的要因である一般的要因、不動産が存する地域要因、不動産の個別的要因があります。これら要因分析を行って、評価対象不動産を買う者がいるか否か、買おうとするのは主にどのような属性の者かを判定します。例えば、一戸建を買おうとするのは多くの場合個人ですが、古い家が建っている広い土地は個人だけではなく不動産業者もありあえます。また、賃貸用マンションやビルを買おうとするのは主に「投資家」で、投資家は法人もあれば個人からの需要もあり得ます。このように、その不動産にどのような需要があるかを検討し、主な需要者を判定します。

ⅱ 最有効使用の判定

 評価の対象となる不動産はどのような使用方法であれば最も経済的効用が最大限に発揮できるのかを判定します。この経済的効用が最大限に発揮できる使用方法を最有効使用といいます。例えば、土地の場合、周辺の利用状況からみても行政上の規制でも戸建住宅の敷地として利用することが通常と思われる場合には、その土地の最有効使用は戸建住宅の敷地と言え、3階建賃貸用マンションとその敷地が評価の対象不動産である場合に、その地域の状況や土地の状態からもっと高層のマンションが建築可能な場合には、その3階建賃貸用マンションは最有効使用ではないと言えます。あるいは、今ある建物を解体して新しい建物を建てたほうが土地の有効利用が向上するような場合は、建物を取り壊すことが最有効使用であるとも言えます。この最有効使用がどうなのかによって、次のiii 価格判定作業で、どのような鑑定評価の方式が適用されるかが決まります。

ⅲ 価格判定作業

 評価する対象の不動産が土地だけなのか、建物も含むのか、また自己使用なのか、賃貸借されているのか、主な需要者はどのような属性なのか等に応じた適切な評価手法を選択して適用します。取引の事例から価格を比較して試算したり、収益性の面から価格を試算したり、あるいは開発を行った場合の採算性の観点から試算したりします。それぞれの手法で試算した価格を、主たる需要者の属性や、集めた資料の精度、対象不動産の個別的要因等を再検討しながら調整します。これを試算価格の調整と言います。そして、今までの評価作業の全過程を再吟味、再検討した上で鑑定評価額を決定します。

Q
現在土地を所有しており、月極駐車場として貸しています。知り合いに「駐車場としておくのはもったいない」と言われますが、駐車場で運用するのは最有効使用にならないのですか?
A

 土地は建物と一体となって初めてその効用を最高度に発揮できると考えられます。したがって、土地上に建物を建築して運用したほうが、その土地の持つポテンシャルを最高度に発揮できる(より儲かる)と考えられますので、最有効使用とはならないことが多いです。ただし、例外として、暫定的に利用する場合、もしくは建物を建てることが出来ない土地等は駐車場としての利用が最有効使用となることもあります。

Q
現在土地を所有しており、月極駐車場として貸しています。この場合の土地価格の査定方法を教えて下さい。
A

 土地は建物と一体として初めてその効用を最高度に発揮できます。従って、現在駐車場として使用している場合でも、当該土地上に最有効使用の建物(普通の人が考える一番儲かる建物)を建築し賃貸することを想定し、土地に帰属する純収益(土地建物純収益-建物帰属純収益)から価格を査定します。この方法を土地残余法と言います。なお、鑑定評価では上記方法だけではなく他の方法も採用の上、土地価格を査定します。

Q
不動産鑑定評価基準にある、正常価格、限定価格、特定価格、特殊価格の違いはなんですか?
A

 いずれも不動産鑑定評価基準の文言が各価格を説明する必要充分な文章ですが、おおまかには、次のように説明できます。

  • ・正常価格は、売り急いだり買い進んだりというような特別な動機がなく、平均的な判断能力や知識を持った売り手と買い手が売買するような市場で成立する価格です。
  • ・限定価格は、正常価格を基本として、特定の当事者間においては合理的と言える価格です。
  • ・特定価格は、いわゆる資産流動化法や民事再生法など法令等により、正常価格の前提となる条件を満たさない場合の不動産の適正な経済価値を示す価格です。
  • ・特殊価格は、文化財等一般的な市場性がない不動産で、保存を目的として評価を行う場合の価格です。
Q
(限定価格の例)土地を所有していますが、他人が所有する土地を通らなければ最寄りの市道に出ることができないため、自己の所有地に住宅を建築することができません。そこで、他人の土地を10㎡ほど購入しようと考えていますが、他人の土地を買い取る価格は周辺の宅地の価格でいいのでしょうか?
A

 二つの観点があります。一つは、元々の自分の土地の価格、もう一つは、他人の土地の価格です。自分の土地は、現状では建築基準法上の道路に面しないため建物の建築が不可能な土地ということですので、周辺にある建物が建築可能な土地に比べて価値は低くなっています。また、購入しようとしている他人の土地については、①元々10㎡ほどだけを所有しているものを購入するのか、②一部を切り分けてもらうのか、によって異なります。

1 自分の土地の要因

 自分の土地については、その他人の土地を購入することにより市道に面することになるため、周辺の、建物が建築可能な土地の価値と同程度までは上昇します。極端に言えばその土地の価値が上昇する分の価額を他人の土地の通常の価額に上乗せして購入しても採算は合うと言えます。

2 他人の土地の要因

①元々10㎡だけの場合

 元々その他人が10㎡だけ所有していた場合、面積が小さすぎるためその他人もその土地を建物の敷地として利用できず、単独で売りに出しても建物が建つ土地と比べて買い手が極めて少なく、周辺の土地と比較して価値は低いのが一般的です。所有していても活用できずに所有だけしている場合、安く購入できる場合もありますが、自分の土地の価値の増分額までは上乗せして購入しても損はしないということも考慮して購入する価格を決めることができます。

②他人の土地の一部を切り分けてもらう場合

ⅰ 切り分けた後の残る土地に、特に支障が生じない場合

 元々建物が建てられる程度に大きい土地の一部を分けてもらう場合があります。他人であるその所有者にとって、それを切り分けても残る土地を利用する上で支障が無いような場合には、その10㎡を含めた他人の土地全体の価格でその10㎡を買ってもらうことが、売り手にとって最低限の合理的な価格です。なぜなら、確かに10㎡だけを単独で売りに出そうとすると、上記の①の前段に記載のとおり、価格は周辺の土地よりも低くなりますが、その10㎡も含めた全体を売るような場合には、その10㎡部分も全体としての単価で売ることができるためです。売り手が買い手に請われて土地の一部を切り分けて売るような場合には、この考え方が適切です。この考え方は、都市計画道路の事業等で事業主体が土地を買収する時にも用いられています。

ⅱ 切り分けることで支障が出る場合

 切り分けることで元の土地を利用する上で支障が生じるような場合には、そもそも売ってもらうことができないかもしれませんが、残された土地の価値が下がる場合には価値の減少分を上乗せ(補償)することによって売ってもらえることがあるかもしれません。この補償の考え方は都市計画道路の事業等で事業主体が土地を買収する時にも用いられています。

Q
不動産鑑定評価では、建物の価格はどのように求めるのでしょうか?
A

 建物の価格は主に原価法という方法で求めます。原価法は、不動産の「費用性」に着目した手法です。原価法では、まず「再調達原価」というものを求め、その再調達原価から減価修正を行って、建物価格を求めます。

 「再調達原価」とは、対象の建物と同じ建物を現在において再び建築するとしたらいくらかかるかの査定です。建設費の水準は時代によって異なりますので、かつては安く建築できていても、現在再び建築しようとすると高くなっていることがあります。その水準については、価格を判定する基準となる時期における評価対象建物と類似した建物の建設費を参考にして査定します。

 この建設費は通常建築会社に発注する際の建築費(請負代金)、建築工事発注者(施主)が負担する付帯費用を加算したものです。付帯費用には、設計監理料、行政への申請書類である建築確認申請費用、登記費用等が含まれます。

 「減価修正」は、新築から価格を判定する基準となる時期までの経過年数による価値の減少分や観察による減価分をマイナスすることです。

 なお、取引事例比較法や収益還元法(建物残余法)もあります。都心の投資用不動産のように経過年数による価値の減少の割合が小さい物件などはこれらの手法が併用されることもあります。

Q
建物の価格の減価要因にはどのようなものがありますか?
A

 新築から日が経過するにしたがって建物の価値が減少する原因は、物理的要因、機能的要因及び経済的要因に分けられます。物理的要因としては、建物の使用によって生ずる物理的な摩滅及び破損、時の経過などによって生ずる老朽化などがあげられます。機能的要因とは、建物の機能的な陳腐化を言い、設計の不良、設備の旧式化、設備能力の低下などがあげられます。例えば、インターネット通信設備が無いあるいは通信速度が遅い設備しかないような建物や、容量の少ない給湯器が設置された賃貸マンション等があります。経済的要因による減価の有無は、建物と周辺環境とが適合しているか、また競合関係などにある建物と比較した場合の市場性の優劣などにより把握されます。建物が存している周辺地域の環境が変化し、高層化されている地域にある低層建物や、外観や設備が一般的な住宅が多いエリアの中の豪華な外装の家等は、市場性が劣り、価値が下る要因として把握されます。

Q
減価修正とは何ですか?減価償却と違うのですか?
A

 減価償却は、会計上用いられる用語で、取得価額を出発点とし、会計期間の損益計算を正確に行うためにその取得価額を会計期間に応じて適正に費用配分することを主要な目的としており、償却する期間も定められています。一方、「減価修正」は、不動産の価格を求める基本的な手法の一つである原価法において、不動産の価値の減少となる要因に応じて再調達原価から控除することを言います。物理的な価値の減少に関しては、耐用年数に応じて一定額または一定率で価値が減少していくことを考慮されますが、機能的要因や経済的要因による価値の減少率は、一律に把握できるものではありません。また、耐用年数は、税法上の法定耐用年数で一律に決まるものではなく、経済価値としての残る期間を考慮した耐用年数(経済的残存耐用年数)を基に各不動産毎に判断されるものです。

Q
建物は価値がなくなるが、土地は一生ものとよく聞きます。本当ですか?中古住宅の査定に当たり、ボロボロの建物の場合どの様に査定するのか教えて下さい。また、どれくらいで価値が無くなるのかも教えて下さい。
A

 本当です。土地は通常、物理的に減価しません。一方建物は、相当の年数が経過すうると市場で価値を認めてもらえなくなる場合が多く、ボロボロの建物の場合はもちろんですが、そうでなくとも古い建物がある場合の土地の価格は、場合によってはその建物を取り壊す費用の分だけその土地の更地価格からマイナスされるケースもあります。どれくらいで価値が無くなるかは、建物の維持管理の状態によって大きく異なります。

Q
いわゆる事故物件について質問です。マンションの一室を貸していましたが、室内で入居者が自殺しました。売却する際にどの程度価格は下がるのでしょうか?減額の目安を教えて下さい。
A

 このような事象は心理的瑕疵にあたり、売却の際、仲介業者には説明責任が生じる場合があります。全く気にしないという人もいますが、総じて購入希望者は少なく、価格は安くなります。どの程度価格が下がるかについては、基準があるわけではなく、一概にお答えすることはできません。

Q
いわゆる事故物件について質問です。マンションの一室を貸していましたが、室内で入居者が自殺しました。次の賃借人は入らないし、売却も出来ない場合、固定資産税評価額の減額査定はありますか?
A

 ありません。固定資産税評価額は、総務大臣の定める固定資産評価基準に基づいて算出されます。この固定資産評価基準には、心理的瑕疵に基づく減価の項目はありませんので、ご質問のようなケースにおいても固定資産税評価額の減額査定はありません。