不動産売却・購入の三井住友トラスト不動産:TOPお役立ち情報不動産(土地)活用のポイント第3章 ケーススタディ~不動産(土地)活用事例 Case8 不動産賃貸・管理会社の経営

不動産(土地)活用のポイント

不動産の有効活用・投資
大切な資産を活かして守る不動産(土地)活用のポイント
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「土地活用」は、資産運用の基本的な知識を身に付け、税制や税法上の特例を理解したうえで、資産全体を総合的に把握することが大切です。また、立地条件や広さ・形等によってもベストな活用方法は異なります。本コンテンツは、土地活用のポイントをQ&A、ケーススタディで解説しています。

※具体的に計算例をあげて解説していきますが、地方税の税率は市区町村によって条例で決定されますので、実際に計算される際の数値については、納税通知書でご確認ください。

※このケーススタディは、あくまでも不動産(土地)活用について、具体的にイメージしていただくために記載しております。実際には事例と異なる場合もあります。

第3章 ケーススタディ~不動産(土地)活用事例

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相続を意識する

Case8不動産賃貸・管理会社の経営

不動産賃貸・管理会社を設立し、遊休地にアパートを建築

賃貸アパートの収益を会社が受け取り、会社から家族に給与を支払うことで所得税・住民税を軽減

将来の相続のことを見据えて、不動産の所有・管理を目的とした会社を設立しました。設立した会社は、父親が所有している土地を賃借して賃貸アパートを建築し、さらに父親が現在所有している他の賃貸用不動産の管理も行うこととしました。

税務署には、権利金の認定課税が生じないように「土地の無償返還に関する届出書」を提出しました。

会社の設立に当たり出資者(株主)を誰にするかが問題になりました。

親が株主になった場合は、相続が発生すると会社の株式の評価の問題が出てきますので、私だけが出資しました。

また、会社の役員は私のみです。社員として、妻と長男を雇っています。

賃貸アパートからの賃貸収入は会社に入ってきますので、役員である私と社員である妻と長男に給与を支払っています。

土地の所有者である父親が賃貸アパートを建築して賃貸を始めるのと比較して、賃貸の収益を我々世代に移転させることができました。

所得税等・住民税についても、父親は、ほかに賃貸不動産をたくさん所有していますので高い税率が適用されていますが、私達は低い税率で済みますので、家族全体では、税負担が軽減されました。

私達は、給与所得者ですので、給与所得控除が適用され、所得税等・住民税が軽減されています。さらに、厚生年金にも加入することができました。

前提条件

不動産賃貸・管理会社

賃貸アパート収入:2,000万円

不動産管理収入:800万円

社長(私)給与:500万円

社員(妻、長男)給与:500万円(妻200万円+長男300万円)

父親からの借地:330m²

地代の支払い:240万円

各人の給与所得

(1) 社長

①給与収入金額:500万円

②給与所得金額:346万円

(2) 妻

①給与収入金額:200万円

②給与所得金額:122万円

(3) 長男

①給与収入金額:300万円

②給与所得金額:192万円

☆ 3人の給与所得控除額合計:340万円

父親の相続税評価額の計算

(1) 更地の評価額:9,900万円(路線価30万円×330m²)

(2) 相続税の評価額:7,920万円(9,900万円(1)×80%)

(注)土地の無償返還に関する届出書を提出している場合

(3) 更地の評価減:1,980万円(9,900万円(1)-7,920万円(2))

※小規模宅地等の特例は計算外とします。

留意点

一般的に、不動産管理会社には「管理会社へ一括貸与する」ケースと、「管理会社へ管理料を支払う」ケースがあります。

「管理会社へ一括貸与する」とは、オーナーが賃貸不動産を管理会社に一括して賃貸し、これを管理会社がさらに賃借人に転貸するようなケースを指します。賃借人からの家賃と、オーナーへ支払う賃料との差額が、管理会社の収入となります。

一方「管理会社へ管理料を支払う」とは、オーナーが所有する賃貸不動産を賃借人に賃貸するときに、管理会社が仲介業務などを行い、マンションの管理を代行することによって管理料を受領するケースを指します。

税務調査においては、不動産管理会社の受け取るこの管理料が問題になることがあります。

適正な管理料を受け取っていれば問題はありませんが、この場合の適正な管理料とは、同族会社でない一般の不動産管理会社に委託した場合に支払われる管理料が妥当とされており、税務調査においては、賃料の10%~20%と指導されることが多いようです。

税務調査において管理料が高額と指摘されないよう、業務内容に応じた管理料を設定する必要があります。

コラム

土地の無償返還に関する届出書の提出と20%相当額の評価減

個人が同族関係のある法人との間で土地(貸宅地)の賃貸借契約を締結したが、借地権の権利金の授受は行わず、将来、土地を無償で返還することを届け出るのが「土地の無償返還に関する届出書」です。

この届出書を提出することによって、同族法人には、借地権の権利金の認定課税の問題は生じません。

個人と同族法人との間の地代は、近隣の相場を参考にしますが、通常、固定資産税・都市計画税の2~3倍が多いようです。

個人が貸している土地(貸宅地)の評価は、自用地評価額の80%となります。

これは同族関係者間でも土地の賃貸借契約が締結されている以上、借地借家法による制約等があることから自用地評価額から20%相当額の評価減を認めるということです。

地代を無償にする使用貸借の場合には、20%相当額の評価減は認められず、自用地としての価額によって評価します。

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本コンテンツの内容について

このコンテンツは平成27年3月1日現在の法令に基づいて作成されています。