「土地活用」は、資産運用の基本的な知識を身に付け、税制や税法上の特例を理解したうえで、資産全体を総合的に把握することが大切です。また、立地条件や広さ・形等によってもベストな活用方法は異なります。本コンテンツは、土地活用のポイントをQ&A、ケーススタディで解説しています。
第2章 不動産(土地)活用のポイントQ&A
3
相続対策としての土地活用
Q17
相続準備として、生前に土地を売ろうと思っています。注意点を教えてください。
A
土地の取引価額は売買の当事者の事情と使用目的によって大きく変わってきます。タイミングを見極めることが重要です。
解説
解説
土地は遊休地でも固定資産税などの維持管理費用が発生しますのでそのまま放置しておくのも得策ではありません。土地を現金にかえることで以下のメリットが生じますので、そのようなことにも配慮しつつ考えていくことが大切です。売るタイミングが大切になりますので、それぞれの事情を考慮しながら検討することが重要です。
1.納税資金の確保
相続税が課税される場合、原則として現金で納税しなければなりません。
相続財産は土地や建物だけではなく、預貯金などの金融資産も残しておく必要があります。
土地を売却する場合には、譲渡費用として仲介手数料などがかかり、所得税等と住民税が課税される場合があります。
2.分割のしやすさ
預貯金などの金融資産は、相続の際、相続人間の分割が容易にできます。
また、土地の売却代金で、本人を被保険者、受取人を各相続人として終身生命保険に加入し、各相続人に想定した金額を残すことができます。
相続人が受け取る生命保険金には、500万円×法定相続人の数の非課税枠があります。
例えば、法定相続人が妻と子ども2人の計3人なら1,500万円まで非課税です。