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徳川家の菩提寺「増上寺」と「芝公園」

芝には平安中期創建といわれる古社「芝大神宮」が鎮座し、江戸初期には徳川将軍家の菩提寺の一つ「増上寺」も置かれるなど、信仰の地としても発展した。明治期に入ると、広大な「増上寺」の境内は国内最初の公園の一つ「芝公園」となった。


平安中期創建の古社「芝大神宮」 MAP __

「芝大神宮」の歴史は古く、「伊勢神宮」の「内宮(ないくう)」と「外宮(げくう)」からそれぞれ「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」と「豊受大神(とようけのおおかみ)」を勧請して1005(寛弘2)年に創建された。創建当時の鎮座地は、現在の「芝公園」内にある「芝丸山古墳」付近であったが、1598(慶長3)年に「増上寺」が芝へ移転してきたため、現在の社地へ遷座。かつては「飯倉神明宮」「芝神明宮」などと称されたが、1872(明治5)年に現在の「芝大神宮」となっている。【画像は明治後期】

現在の本殿は1964(昭和39)年に再建された。

徳川家の菩提寺として知られる「増上寺」 MAP __

「増上寺」は1393(明徳4)年、酉誉聖聰(ゆうよしょうそう)上人によって江戸貝塚(現・千代田区平河町付近)で創建。徳川家康が関東を治めるようになり、徳川家の菩提寺となった「増上寺」は、1598(慶長3)年に芝の地に移された。徳川家の手厚い保護により大隆盛を迎え、最盛期には三千人もの修行僧がいたという。二代将軍の徳川秀忠をはじめ、6人の将軍が埋葬されている。【画像は大正期】

「増上寺」は1945(昭和20)年の空襲で甚大な被害を受けたが、1974(昭和49)年に大殿を再建。「大門通り」からは戦災を免れた「三解脱門(さんげだつもん)」の重厚な佇まいが見える。

国内最古の公園の一つ「芝公園」 MAP __

「芝公園」は1873(明治6)年の「太政官布達(だじょうかんふたつ)」により、上野浅草深川飛鳥山とともに指定された日本で最初の公園の一つで、「増上寺」の広大な境内が公園地となった。画像の路面電車は東京市街鉄道(のちの都電三田線)で、「芝公園」付近は1904(明治37)年に開通している。【画像は明治後期】

写真右の緑が茂っているところが「芝公園」。「日比谷通り」を通っていた路面電車の都電三田線のうち「芝公園」脇を通る区間は1967(昭和42)年に廃止となっている。

著名人に愛された会員制料亭「紅葉館」 MAP __

二代将軍の徳川秀忠の時代、「江戸城」内の「紅葉山(もみじやま)」から楓樹が芝の地に移植され、こちらも「紅葉山」と呼ばれるようになった。その「紅葉山」に、会員制料亭「紅葉館(こうようかん)」が開業したのは1881(明治14)年のこと。政治家、実業家、文人や軍人などの社交場として、さらには外国人を接待する場としても利用された。【錦絵は1885(明治18)年】

純日本建築で、能舞台や渓流、瀧、築山が庭内にあり、眺望のいい立地であった。1945(昭和20)年の「東京大空襲」で全焼している。【画像は大正期】

現在、跡地には「東京タワー」が建っている。


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