1907(明治40)年に「共進会」の開催地が愛知県に決定。翌年、県はその会場として、名古屋市が整備を進めていた公園用地の無償貸与を受けることとなった。1909(明治42)年、名古屋市が設置する公園としては初となる「鶴舞公園」を告示。名古屋開府300年にあたる翌1910(明治43)年、「共進会」が開催された。写真は会場の賑わう様子で、左の大きい建物が「正門」、中央手前に「噴水塔」、中央奥に見える城郭風の建物は「愛知県売店」。「正門」は「噴水塔」と「奏楽堂」のちょうど中間に設けられていた。「愛知県売店」の跡地は、2024(令和6)年に開業した愛知県スタートアップ支援拠点「STATION Ai」付近となる。
MAP __(正門跡地)MAP __(噴水塔)MAP __(愛知県売店跡地)
名古屋市が初めて設置した公園である「鶴舞公園」は、明治末期の「精進川」の改修と合わせて造成され、「第十回関西府県連合共進会」(以下「共進会」)の会場となった。その後、図書館、公会堂、運動場なども整備され、現在に至るまで名古屋市の文化・スポーツの拠点の一つとして、また市民の憩いの場として親しまれている。改修された「精進川」は「新堀川」へ改称され、両岸では工業や木材業が発展した。