1932(昭和7)年、東京市(現・東京都)の周辺5郡82町村が市に編入され、東京市(現・東京都)はそれまでの15区から35区に改編された。そのなかで、豊多摩郡の渋谷町・千駄ヶ谷町・代々幡町が東京市(現・東京都)に編入され、渋谷区が誕生した。それ以前の渋谷を中心とする地域では、1889(明治22)年に南豊島郡の上渋谷村・中渋谷村・下渋谷村などが合併して渋谷村となり、1909(明治42)年には渋谷町が誕生した。渋谷村が誕生した時には、赤坂区の渋谷宮益町や麻布区の麻布広尾町なども渋谷村に移された。写真は大正期の「渋谷町役場」。
「渋谷町役場」の庁舎は渋谷区の誕生後、「渋谷区役所」としても4年間利用され、1936(昭和11)年に神宮通一丁目(現・神南一丁目)へ移転。その後、1965(昭和40)年に現在地となる宇田川町へ移転した。かつて「渋谷町役場」があった場所には、現在は「渋谷区立氷川区民会館」(写真)が建っている。 MAP __(神南一丁目の渋谷区役所跡)