1921(大正10)年、「大日本麦酒 博多工場」が筑紫郡那珂村大字那珂(現・福岡市博多区竹下)に誕生した。昭和初期から昭和30年頃までの地図を見ると、国鉄(現・JR)鹿児島本線の「竹下駅」から引込線が描かれており、当時は鉄道によって、原材料や製品の輸送が行われていたことがわかる。1949(昭和24)年、「過度経済力集中排除法」により、「大日本麦酒」は「朝日麦酒」(現「アサヒグループホールディングス」)と「日本麦酒」(現「サッポロホールディングス」)に分割され、博多工場は「朝日麦酒」の工場となった。
現在は「アサヒビール 博多工場」となっており、「アサヒスーパードライ」などの製品が生産されているほか、工場見学も人気となっている。また、敷地内には6世紀中頃(西暦550年前後)に造られた「東光寺剣塚古墳」があり、見学することができる。2022(令和4)年、現在立地先などを検討中という新工場への移転が発表され、「博多工場」は2025年末に稼働を終える予定となった。 MAP __(東光寺剣塚古墳)