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戦後の「江の島」と「湘南海岸」

戦後の1947(昭和22)年、鎌倉郡片瀬町が藤沢市に編入合併となり、「鵠沼海岸」と「片瀬西浜」」「江の島」を、藤沢市の観光地として一体的に整備・開発する基盤ができた。昭和20・30年代に「江の島」に植物園や展望塔、「片瀬海岸」に水族館、「鵠沼海岸」から「片瀬海岸」にかけて「湘南海岸公園」が整備されたことなどにより、さらに多くの観光客を呼び込むようになった。


戦前から計画されていた「湘南海岸公園」 MAP 38

戦前の1937(昭和12)年、現在の藤沢市から大磯町までの総延長約13.5kmに及ぶ海岸線沿いの区域が「湘南海岸公園」として都市計画決定された。1957(昭和32)年、このうちの一部となる「鵠沼海岸」と「片瀬海岸」に沿って約2km、面積約17.4haの区域が開園し、園内には1956(昭和31)年に「小田急ビーチハウス」(写真中央)、「東急レストハウス」などの休憩所や駐車場も建設された。【画像は昭和30年代】

「小田急ビーチハウス」は1978(昭和53)年に閉鎖された。現在、「小田急ビーチハウス」のあった場所は「海風のテラス」となっている。

写真は「小田急ビーチハウス」から見た「江の島」の風景。藤沢市は1959(昭和34)年にアメリカ合衆国フロリダ州のマイアミビーチ市と姉妹都市となり、「東洋のマイアミビーチ」と謳われるようになった。【画像は1961(昭和36)年頃】

「海風のテラス」から望む「江の島」。砂浜は「片瀬西浜海水浴場」となっており、夏には海水浴客が多く訪れるほか、一年を通してサーファーも多く見られる(海水浴シーズンなど、サーフィンができる場所・時間の規制あり)。

「江ノ島熱帯植物園」と「江の島灯台」 MAP 39

「江の島」の頂上には1882(明治15)年にアイルランド人の貿易商サムエル・コッキングが造った日本で3番目に古い植物園があったが、「関東大震災」での被災後、荒廃した。1949(昭和24)年、藤沢市が「江ノ島熱帯植物園」(後の「江の島植物園」)を開設、翌年「江ノ島鎌倉観光」(現「江ノ島電鉄」)の委託経営となった。園内には1951(昭和26)年、東京の「読売遊園」(後の「二子玉川園」)にあった遊戯施設「落下傘塔」が移設転用され「江の島灯台」となった。当初は「読売平和塔」、その後「江ノ島展望塔」と呼ばれた。【画像は1950年代】

2003(平成15)年、新しい「江の島展望灯台」が完成、愛称は「江の島シーキャンドル」となった。同年、植物園は「江の島サムエル・コッキング苑」としてリニューアルオープン、旧「江の島灯台」は解体された。

日本初の近代的水族館「江ノ島水族館」

「江ノ島水族館」

1954(昭和29)年、日本初の近代的水族館となる「江ノ島水族館」が開業した。「日活」の当時の社長、堀久作がドライブに出かけた際、「片瀬西浜海岸」の景観を生かした施設として、水族館の建設を思いついたという。2003(平成15)年に閉館となり、跡地には翌々年にショッピングモール「湘南カゾック」が開業したが後に閉店、現在はマンションとなっている。 MAP 40【画像は画像は1957(昭和32)年】

1957(昭和32)年、「湘南海岸公園」内に、クジラ類を飼育展示する「江の島マリンランド」が開業した。道路を挟んであった「江ノ島水族館」とは地下道「アクアパラダイス」で連絡していた。1964(昭和39)年に、アシカやアザラシの飼育展示施設「江の島海獣動物園」(後の「江の島海の動物園」)も開業している。 MAP 41【画像は1961(昭和36)年頃】

「マリンランド」と「海の動物園」は、新水族館建設のため2002(平成14)年に閉館。その跡地に、2004(平成16)年、「新江ノ島水族館」がオープンした。

「東京オリンピック」会場となった「江の島ヨットハーバー」 MAP 42

1964(昭和39)年の「東京オリンピック」では、当初、ヨット(現・セーリング)競技の開催地として、同じ神奈川県の「富岡海岸」が有力であったが米軍からの返還が実現せず、「湘南港築港計画」があった「江の島」での開催が決定、北東側海岸を埋め立て、1964(昭和39)年に日本初の競技用ヨットハーバー「江の島ヨットハーバー」が完成した。大三角形を重ねた屋根のヨットハウスは、「江の島」を象徴する建物であった。【画像は1964(昭和39)年】

写真は「センタープロムナード」からの撮影で、ヨットハウス(右奥の白い建物)は2014(平成26)年に建て直された。ヨットハウスの前にはオリンピックで使用された聖火台が移設保存されている。現在も多くのレースが開催されており、「東京2020オリンピック」では再び競技会場となる。


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