「鎌倉街道」は鎌倉時代に幕府のある鎌倉と各地を結んだ道で、現在の町田市域には、そのうちの一つ、「上道(かみつみち)」が通っており、市内各所にその遺構や伝承が残る。小野路も「鎌倉街道上道」が通っていた地で、室町時代にはその地名が確認できる。江戸期には「大山道」(大山詣のための道)の一つ、「府中通り大山道」の宿場町「小野路宿」として賑わいを見せた。幕末には、小野路の名主・小島鹿之助のもとに、のちに「新選組」となる近藤勇、土方歳三が剣術の稽古のため、たびたび訪れている。写真は1959(昭和34)年の小野路の様子。
ここまで主に「町田駅」周辺の変化を追ってきたが、駅周辺の発展と同時期に、町田郊外もまた農村地区から住宅地へと大きく変化を遂げてきた。ここでは、町田郊外の変化の様子にも触れてみたい。