三井住友トラスト不動産

左官
読み:さかん
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建築物の壁や床の表面の仕上げ等の左官工事を行なう職種。

使用する代表的な道具は持ち手の先にへら状の金属板のついた「こて(鏝)」と「こて板(鏝板)」であり、こて板に漆喰等の素材を乗せてこれをこてでこねて壁等に塗る。

見習工として修業するほか、職業訓練校などでも技術を学ぶこともできる。職業能力開発促進法に基づく技能検定の対象であり、1~3級および基礎級が存在する。表面の仕上げであることから繊細・美術的な素養も必要であり、熟練を要する。

左官工の数は、国勢調査によれば1985(昭和60)年に22万人超であったものが、2020(令和2)年には約6万人程度と減少。高齢化も進んでいる。

本文のリンク用語の解説

建築物

建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法第2条第1号)。 これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。 1.屋根と柱または壁を有するもの 2.上記に付属する門や塀 3.以上のものに設けられる建築設備 上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。 なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。

漆喰

消石灰に糊剤を混ぜたもの。 日本古来の左官材料として使用される。

関連用語

左官工事

建築物の壁や床の表面の仕上げを行なう工事。漆喰、モルタル、壁土、珪藻土等を塗り、下地塗りから仕上げ塗りを通じて、建築物の表面の耐久性・防火性等を維持向上させるとともに、美観や伝統芸術的な価値をもたらす。左「官」という言葉の由来として、職位の高さを挙げる説も多い。高度な技能を要し、習得に時間もかかることから技能者が不足しているが、自然素材を用いることによりシックハウス対策にも有効であるなど、再評価もされている。