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地震応答
読み:じしんおうとう
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地震が発生すると構造物が揺れることを応答(地震応答)という。この応答により、構造物が変形するが、さらに応答が大きくなり、構造物を構成する柱や壁などの各部材の限界を超えると、ひび割れ、破断、倒壊という被害が発生する。耐震対策の観点から、構造物の挙動を再現し検証するためには、地震動の特徴、構造物の特性、各部材の限界耐力を把握し、応答の性状を予測することが重要である。

「構造物の特性」は、慣性力、減衰力、復元力を基に、質量と固有周期により単純化した「振動モデル」で表現される。この振動モデルに地震動を入力する手法が「時刻歴応答解析」であり、地震動によりどの程度の揺れが生じるかの予測に用いられるのが「応答スペクトル」である。

超高層建築物や免震、制振の建築物の設計においては、時刻歴応答解析による動的な検証が必要である。

本文のリンク用語の解説

地震

地殻が急激にずれ動く現象。これに伴って起きる大地の揺れ(地震動)をいう場合もある。地震が発生したとき最初に地殻が動いた場所が「震源」、震源の地表面位置が「震央」、伝播する地震動が「地震波」である。 地震の大きさを示す指標には、地震の規模によるものと、地震動の大きさによるものの2種類がある。一般に、地震の規模は地震によって放出されるエネルギー量を示す「マグニチュード(M)」で、地震動の大きさは揺れの程度を客観的に段階化した「震度」で示される。震度は、マグニチュードだけでなく、震源からの距離、地震波の特性、地盤の構造や性質などによって決まる。 地震が発生しやすいのは地殻に力が加わって歪みが蓄積している場所で、地震はその歪みが解消する際に起きると考えられている。しかし、発生の場所と時点を特定するのは非常に難しい。 なお、構造物の耐震設計は、地震動によって構造物に加わる力を許容できる程度に抑えるための設計であるから、想定する地震動の大きさや性質(揺れの方向、振動数、継続時間など)が重要となる。

建築物

建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法第2条第1号)。 これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。 1.屋根と柱または壁を有するもの 2.上記に付属する門や塀 3.以上のものに設けられる建築設備 上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。 なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。