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屋根葺き工
読み:やねふきこう
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屋根を葺く(ふく)」の「葺く」には、もともと、(草木で)覆う、被せる、(草木で)飾る、といった意味があり、等の屋根材で屋根をカバーする、ということを表現しているものと思われる。

建設業法の別表(第2条、第3条、第40条関係)では、建設業許可の対象業種の一つとして「屋根工事業」が掲げられており、工事の内容としては、「瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事(建設省告示第350号)」とされている。

さらに「建設業許可事務ガイドライン」では、1)材料に関わらず板金屋根工事も「屋根ふき工事」の一類型であること、2)屋根断熱工事も「屋根工事」の一類型であること、3)太陽光パネル設置工事のうち、屋根一体型のものは「屋根工事」に、設置工事は「電気工事」に該当すること、とされている。500万円以上の工事請負契約を締結して業を営む場合には、国土交通大臣又は県知事の許可が必要になる。

一方、厚生労働省の「屋外労働者職種別賃金調査」では、「屋根ふき工」は、「瓦ふきスレートふき、樋ふきなどの屋根葺きの作業又は葺き替えの作業に従事する者」とし、「金属薄板の切断、屈曲、成型、接合などの加工、組立て、取付けなどの作業に従事する者及び金属薄板による屋根ふきの作業に従事する者」は、「板金工」として、トタン等の金属薄板による屋根ふき工については区別をしている。国土交通省の「公共工事設計労務単価」においても両者を区別している。

本文のリンク用語の解説

屋根

建物の上部に設ける覆い。屋根は、雨露、風雪、寒暑を防ぐために設けられ、建築構造の一部となる。 屋根のかたちには、二つの面が棟で山型に合わさる「切妻屋根」、山型の二面とその両端を斜めに切る二面で構成する「寄棟屋根」、傾斜した四つの面が頂点で合わさる「方形屋根(ほうぎょうやね)」、一つの傾斜面の「片流れ屋根」、水平面の「陸屋根(ろくやね)」、切妻屋根の両端に傾斜面を付加した「入母屋屋根(いりもややね)」などがある。 屋根材としては、粘土瓦、セメント瓦(プレスセメント瓦、コンクリート瓦)、スレート(化粧スレート、天然スレート)、金属(銅、トタン、ガルバリウム鋼板等)が用いられるほか、陸屋根の屋根材には、アスファルト、モルタル、防水シート等の防水材が使用される。また、古民家のなかには茅や藁を用いるものもある。 なお、屋根を仕上げることを「葺く」といい、屋根を「瓦葺」「スレート葺」「茅葺」などに分ける場合もある。

粘土を整形し焼き固めた屋根葺き材。 瓦の形状は、屋根の部位等に応じて多様である。例えば、平面を葺く厚板状の平瓦は、穏やかな曲線形の和瓦(J形瓦)、平らな平板瓦(F形瓦)、波打つS形瓦に大別される。 瓦の素材はもともと粘土であるが(粘土瓦、本瓦とも言われる)、陶器製のもの(陶器瓦)、プレスセメント製のもの(厚形スレート)、金属製のもの(金属瓦)なども用いられている。 瓦は、耐久性や防音性に優れるが、建物の上部が重くなるため、構造上の対応が必要である。また、耐震性・耐風性を確保するため、すべての瓦を確実に緊結しなければならない。

建設業法

建設業に関する基本的な法律で、1949年に公布・施行された。 この法律には、建設業を営むうえで守らなければならない諸規定が定められており、それによって、建設工事の適正な施工の確保、発注者の保護、建設業の健全な発達の促進を図ることとされている。 建設業法に規定されている主な制度としては、 1.建設業の営業許可制度 2.建設工事の請負契約に関する、契約内容の義務化、一括下請負の禁止等 3.主任技術者および監理技術者の設置等による施行技術の確保 4.建設業者の経営に関する事項の審査 などがある。

建設業許可

建設業を営むために必要な許可。建設業法による制度である。 建設業許可は、営む工事の種類ごとに得なければならない。工事の種類は、土木一式工事、建築一式工事、大工工事、左官工事、とび・土工・コンクリート工事など、29種類に分類されている。許可の期間は5年間で、引き続き営業するためには期間の更新が必要である。 また、発注者から直接請け負う工事の全部又は一部を下請業者に施工させる建設業者は、工事1件当たりの下請代金が4,000万円以上、建築工事については6,000万円以上の場合には「特定建設業」の許可を、それ以外の者は「一般建設業」の許可を得ることとされている。 許可は、2以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業する場合は国土交通大臣、1つの都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業する場合には当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事が行なう。 許可を得た建設業者は、請負契約に関する規律に従い、元請人の義務を果たし、施工技術を確保し、経営事項の審査を受けるなど、法律に定められた規定に従って営業しなければならない。    

瓦葺き

瓦とは、あらかじめ互いに重なり合うような曲面の形状に作られた粘土製等の板のことである。この瓦によって屋根を覆うことを「瓦葺き」という。 瓦には、その素材によって、粘土瓦、厚型スレート瓦などがある。 粘土瓦は、粘土を焼成して成型したもの。耐久性に優れるが、他の屋根材料よりも重く、かつ吸水性が高いという欠点もある。 厚型スレート瓦は、セメントと細骨材から作られた瓦で、粘土瓦よりも軽量・安価である。 瓦の形状には、本瓦、桟瓦、S瓦、スペイン瓦、フランス瓦、波形瓦、平形瓦などの多くの種類がある。 瓦葺きの工法については、かつては瓦の下に土を入れる工法を用いていたが、現在では瓦を銅線や釘で止める乾式工法が一般的である。

スレート葺き

屋根の仕上げ方法の一つで、粘板岩(slate、スレート)を板状に加工したもの、または、それに類似する板状の素材で屋根を覆うことをいう。 材料としては、天然の粘板岩のほか、石綿スレート(セメントを主体に石綿を混ぜたもの)等が使われている。

国土交通省

国の行政事務を分担管理する機関のひとつ。国土交通省設置法に基づいて設置され、その長は国土交通大臣である。英語表記は、Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourismである。 「国土の総合的かつ体系的な利用、開発及び保全、そのための社会資本の整合的な整備、交通政策の推進、観光立国の実現に向けた施策の推進、気象業務の健全な発達並びに海上の安全及び治安の確保を図ること」(国土交通省設置法)を任務とし、その達成のための事務を司っている。 所掌事務は多岐にわたるが、たとえば、国土、都市、住宅、交通に関する政策、河川、道路、港湾の整備、不動産業、建設業、運送業に関する事務の大部分は、国土交通省が担っている。また、国土地理院、気象庁、海上保安庁、観光庁は、国土交通省の組織である。 国土交通省は、平成の中央省庁再編の一環として、国土庁、建設省、運輸省、北海道開発庁を統合し、2001年1月6日に発足した。