旧居を売却して新居を購入するという住み替えを行う場合に設定される住宅ローン。
特に、旧居の住宅ローンがまだ完済されていない場合には、まずこれを完済して抵当権を消滅させることが取引成立のための重要な前提となることが多いが、売却で得た代金がローン残高を下回り(担保割れ)、旧居の抵当権を消滅させることができない場合もある。また、仮に売却に成功しても、旧居の残債務と新居のローンという二重の返済義務(ダブルローン)を抱えていかなくてはいけない可能性が生じる。このような事情から、買い替えローンについては、新居の住宅ローン契約に付随して、旧居の残債務を完済するための融資についても一定の条件のもとに準備している金融機関が多い。
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新居
新築し、または引っ越して、新たに住むこととなった居宅。新居に移る前の居宅を「旧居」という。
住み替え
住居を変えること。通常、不動産取引を伴う。
住み替えの理由は、就職、転職、結婚、出産、退職などのライフステージの変貌のほか、生活パターン、価値観などを含むライフスタイルのチェンジ、住み心地の向上等々、多様である。
住宅ローン
個人に対する住宅資金の融資をいう。
主として民間の金融機関が担っているが、その円滑な実施などのため、(独)住宅金融支援機構(住宅金融公庫の廃止後、その機能の一部を引き継いだ組織)と連携することが多い。また、年金基金、共済組合などが融資する場合もある。
融資の期間、利率(固定金利か変動金利かを含めて)などの条件は、金融機関によって異なるほか、借入者の属性や状況等、金融機関との取引の状況に応じて多様である。その選択のために、借入と償還をさまざまにシュミレーションできるサービスも提供されている。
住宅ローンの実施に際しては、通常、融資対象となる住宅に担保権が設定されるほか、連帯保証人を求められることが多い。また、住宅販売会社が提携金融機関の融資を斡旋する場合もある(提携住宅ローン)。
なお、住宅ローンの負担軽減のための税制上の優遇措置(住宅ローン減税)があるほか、住宅ローン債権がSPCなどに譲渡され証券化される例も増えてきている。
抵当権
債権を保全するために、債務者(または物上保証人)が、その所有する不動産に設定する担保権のこと。債務者(または物上保証人)がその不動産の使用収益を継続できる点が不動産質と異なっている。
債権が弁済されない場合には、債権者は抵当権に基づいて、担保である不動産を競売に付して、その競売の代金を自己の債権の弁済にあてることができる。