気候に関連する財務情報を開示するための指針。金融安定理事会(IMF、世界銀行、各国中央銀行等が参加する国際組織)に設置されたTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、気候関連財務情報開示タスクフォース)が2017年に公表した。「TCFD提言」「TCFDガイダンス」も同じ意味である。
TCFDガイドが開示を推奨する情報の中核的な要素は、(1)気候関連のリスク・機会に関する組織ガバナンス、(2)組織のビジネス・戦略・財務計画に対する気候関連リスク・機会の実際的潜在的な影響、(3)組織が気候関連リスクを識別・評価・管理するために用いるプロセス、(4)気候関連リスク・機会を評価・管理するために使用する指標・目標である。
TCFDガイドが示す情報の開示は、気候変動の影響評価の質的な向上と、投資家等が気候関連問題の視点から企業活動に関わることに資すると考えられている。
不動産開発、不動産投資等も、気候関連のリスク・機会と密接に関係しているから、TCFDガイドに即した情報開示の対象となる。