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任意後見契約
読み:にんいこうけんけいやく
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精神上の障害(認知症・知的障害・精神障害など)によって判断能力が不十分になった場合に、自分の生活、療養看護、財産管理に関する事務を委託し、代理権を付与する旨をあらかじめ定めた契約。「任意後見契約に関する法律」に基づく制度である。

任意後見契約は委任契約であって、委任を受ける者(任意後見受任者)は、未成年者、委任者に対して訴訟をした者など一定の者であってはならない。契約は、公正証書によって締結しなければならず、契約が効力を生じるのは、家庭裁判所が任意後見監督人を選任したときである。

任意後見契約が発効すると(つまり、家庭裁判所が任意後見監督人を選任すると)、任意後見受任者は「任意後見人」として、契約に定められた行為を受任し、代理することになる。また、任意後見人は、その事務について任意後見監督人の監督を受ける。

本文のリンク用語の解説

未成年者

民法上、満18歳の誕生日を迎える前の者をいう。 未成年者が契約をなすには、親権者または未成年後見人(「法定代理人」と総称する)がその契約に同意することが必要である。この同意を得ないで未成年者が契約をした場合には、未成年者はこの契約を取り消すことができる。 なお、2022年3月31日までは、婚姻をした者は、満20歳未満であっても「未成年者」でなくなる制度があった(成年擬制)。

関連用語

後見人

未成年者や成年被後見人を「後見」する者を「後見人」という。 後見とは、人(未成年者や成年被後見人)を保護するという意味である。 後見人は民法により次の権限を持つ(民法第859条)。 1.未成年者または成年被後見人の財産を管理する権限を持つ。 2.未成年者または成年被後見人の法律行為を代表して行なう権限を持つ。 このように後見人には財産管理権と代理権という強い権限が付与されている。 なお、未成年者の後見人は未成年後見人と呼ばれる。 また、成年被後見人の後見人は成年後見人と呼ばれる。