長期にわたって保有、利用される資産。
固定資産は、(1)土地、建物、機械器具のような「有形固定資産」、(2)特許権、ソフトウェアのような「無形固定資産」、(3)投資有価証券、出資金のような「投資その他の資産」に三分類される。
使用によって価値が減耗する固定資産については、一定の期間にわたって費用化する(減価償却)こととされている。ただし、土地は減価償却の対象とはならない。
なお、固定資産に対して、現金、1年以内に現金化できる資産、棚卸資産などを「流動資産」という。
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建物
民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。
具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。
減価償却
企業会計において、長期間にわたって使用される資産(有形固定資産のほか、特許権などの無形固定資産を含む)を費用化する手法をいう。
例えば、生産設備などは複数の会計年度にわたって使い続けられるため、その取得費を複数年度に分けて費用として計上する必要があるが、そのための手法が減価償却である。
毎年度の減価償却費は、取得費用と耐用年数をもとに、一定の方法(定額法、定率法、級数法、生産高比例法のいずれか)で計算され、それを計上することによって資産が減価し、費用が発生することとなる。
なお、使用によって減価しない資産は減価償却の対象とならない。その代表的な例が、土地や地上権、借地権などである。
一方で、土地等は減価償却の対象とならない代わりに、地価の変動等に応じて再評価する必要がある。
流動資産
会計上の概念で、短期間に現金化または費用化する資産。貸借対照表の資産の部に計上する資産区分の一つである。区分の基準である「短期間」とは、正常な営業循環過程(仕入れ・生産・販売の循環)に要する期間以内または1年以内とされている。
流動資産は、現金、預金、受取手形、売掛金などの「当座資産」、製品、原材料、仕掛品などの「棚卸資産」、前渡金、前払金、短期貸付金などの「その他流動資産」に大別される。
流動資産に対して、長期にわたって使用・保有する資産を「固定資産」という。