室内の空気温度・湿度を調整する設備。英語のAir conditionerを略した和製語。
エアコンは、冷媒ガスを循環させ、圧縮することによる放熱と減圧することによる吸熱を交互に繰り返すによって、冷媒ガスと接触する空気を暖め・冷やすしくみである。この暖め・冷やす装置が熱交換器であるが、一方を室内に他方を室外に置く(室内機・室外機)ことによって、室内を冷暖房する。エアコンが働くのは冷媒ガスが熱を運搬しているからであって、空気は室内外を出入りしてはいない。
家庭用エアコンの方式には、室内機と室外機を分離してダクトで繋ぐセパレート型と、両者を一体化して窓の内外に置く窓付け型(窓付けエアコン)とがあるが、広く普及しているのはセパレート型エアコンである。
なお、かつて冷媒ガスとしてフロンガスが使われていたが、オゾン層を破壊することが判明してその使用は禁止されている。また、その代替品(代替フロン)も温室効果ガスのひとつであることから、ノンフロン物質の使用が始まっている。
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ダクト
空気調和や換気された空気を所定の場所に導くための長方形や円形の管路をいう。風道とも(ductは送管、導管の意味で、ガスや電気等の管も含む)。
また、空調や換気用の複数の管を内蔵するための空間(ダクトスペース)のことをいう。
温室効果ガス
人為的に排出され、地球温暖化の原因となると考えられている化学物質をいう。
京都議定書で排出量の削減対象として指定されているのは、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCS)、パーフルオロカーボン類(PFCS)、六フッ化硫黄(SF6)の6種類である(HFCS、PFCS、SF6を合わせてフッ素ガス類という)。
温室効果ガス排出の削減に当たって削減量を評価するときには、これら6種類のガスを、100年間にわたる温室効果の強さに応じて二酸化炭素に換算する。
その換算値(地球温暖化係数)は、二酸化炭素=1、メタン=25、亜酸化窒素=298、ハイドロフルオロカーボン類=124~1万4,800、パーフルオロカーボン類=7,390~1万2,200、六フッ化硫黄=2万2,800である。
換算評価すると、6種類の温室効果ガスの中で地球温暖化に対する寄与が最も大きいのは二酸化炭素である。
排出量のシェアは、二酸化炭素76.7%(うち56.6%分は化石燃料からの排出)、メタン14.3%、亜酸化窒素7.9%、フッ素ガス類1.1%である(2004年、IPCCによる)。
なお、気候に対する人為的な影響は、温室効果ガスの排出だけでなく、エアロゾル(粉じん)の排出や森林伐採などによっても生じる。