情報通信技術を大幅に活用した不動産サービスをいう。「不動産」と「技術(Technology)」を組み合わせた造語で、英語のReal Estateと組み合わせて「ReTech」とも言われる。
不動産テックで活用されるであろう主な技術は、分散型情報ネットワークの構築・運営、大量データの蓄積・解析、コンピュータによる知的情報処理(AI)などであるが、その具体的なビジネス展開はこれからである。
なお、情報通信技術を大幅に活用したビジネス展開が注目されている分野の代表は金融(FinTech)であるが、その動きは、不動産分野だけでなく、教育(EdTech)、医療(HealthTech)など多方面に広がっている。
本文のリンク用語の解説
不動産
不動産とは「土地及びその定着物」のことである(民法第86条第1項)。
定着物とは、土地の上に定着した物であり、具体的には、建物、樹木、移動困難な庭石などである。また土砂は土地そのものである。
フィンテック(Fin Tech)
情報通信技術を大幅に活用して展開される金融サービスのこと。「金融(Financial)」と「技術(Technology)」を組み合わせた造語で、アメリカで発達したビジネスである。 現在展開されているフィンテックには、ア)ローンのマッチング、クラウドファンディング、保険などの投資・資金調達サービス
イ)カードに代わる決済手段、海外送金、ビットコインなどの決済・為替サービス
ウ)投資顧問、クラウド会計ソフト、フィナンシャルプランニングなどの資金管理サービス等がある。 不動産の開発・取引・管理において、フィンテックがどのように活用されるかは未知であるが、不動産金融にも影響が及ぶ可能性がある。
関連用語
IoT(インターネット・オブ・シングス)
Internet of Things。モノが人を介することなく相互に情報をやりとりする概念をいう。これによって、広範な分野で、自動的な認識、判断、制御等やそれらの統合・連携が可能になるとの期待がある。
例えば、住空間の状態や設備を自動的に制御し、住生活ニーズに幅広く応えることを目指した取り組み(スマートハウス、インテリジェントハウス、ユビキタス住宅など)も、この概念の具体化である。そのほか、エネルギー管理の最適化、ウエアラブルデバイスによる生活ニーズの充足、自動車の自動運転等々、多様な展開が考えられている。
なお、IoTを具体的に展開するためには、モノに認知・通信・制御機能を埋め込むこと、大量の情報をネットワーク化し分散したままで処理すること、データの収集・蓄積・分析を自律的に行なうことなどの技術開発が必要である。