勤労者に対する良好な集合住宅の供給等を行なうために、都道府県等が出資し設立した公法人。「地方住宅供給公社法」に基づいて設立、運営される。
住宅供給公社は、積立分譲(一定の期間、一定の金額に達するまで定期に金銭を受け入れ、期間満了後にそれを代金の一部に充てて住宅を譲渡する方法)で住宅を供給するほか、賃貸住宅(公社住宅)の経営などの業務を行なっている。
公社は、資金調達のために債券を発行することができ、また、土地の先買いにおける買収主体になることができる。
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集合住宅
複数の住宅が集まって一つの建物を構成する居住形式をいう。壁、床など建物構造の一部を共有することになる。「共同住宅」と同義。
土地の先買い
土地が譲渡されるときに、当該土地について優先的に買取の協議を行なうしくみ。「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づいて定められている。
土地の先買いには、2つの種類がある。
1)届出によるもの
次の土地を有償で譲渡しようとする場合に、譲渡日の3週間前までに市区町村長に届け出て、買取を希望する公共的な団体と買取の協議をする。
① 都市計画施設等および生産緑地地区の区域内の土地、道路の区域として決定された区域の土地などで、面積200平方メートル以上のもの
② 市街化区域内または「大都市地域における宅地開発および鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法」の重点地域内の土地で、面積5,000平方メートル以上のもの
③ 都市計画区域内の土地(②および市街化調整区域内の土地を除く)で、面積10,000平方メートル以上のもの
2)申出によるもの
次の土地について、市区町村長に買取希望を申し出て、公共的な団体と買取の協議をする。
① 市街化区域内の土地で、面積100平方メートル以上のもの
② 市街化区域以外の都市計画区域内の土地で、面積200平方メートル以上のもの
③ 「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律」の防災再開発促進地区内の土地で、面積50平方メートル以上のもの
届出または申出をしたときには、買い取らない旨の通知があるまで、または、買取協議の通知があった日から3週間を経過する日までは、先買い対象の土地を譲渡してはならないとされている。また、買取協議において売買契約を締結するするかどうかは任意である。
土地の先買いを行なうことのできる公共的な団体として、地方公共団体のほか、住宅供給公社、土地開発公社、都市再生機構などが定められている。