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排出量取引(温室効果ガスの~)
読み:はいしゅつりょうとりひき(おんしつこうかがすの~)
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割り当てられた温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出量を取引することをいう。

地球温暖化への対応のために2005年2月に発効した京都議定書では、先進国の温室効果ガスの排出量の削減目標を定めるとともに、その達成のため、温室効果ガスの排出量を割り当てた上で、その排出量を取引する制度(京都メカニズム)が創設された。
議定書では、排出量の取引方式として次の3種類を認めている。

1.国際排出量取引:先進各国に割り当てられた排出枠を売買する方式
2.クリーン開発メカニズム(CDM):先進国が途上国の排出削減プロジェクトを支援し、その削減量に応じて排出枠を得る方式
3.共同実施(JI):先進国間で排出削減プロジェクトを行ない、削減量に見合う枠を相互に融通する方式

これらの取引によって、経済的なインセンティブを活かした排出量の削減が可能となるとされる。

排出量の取引に際しては、取引当事者間での専門的な交渉等が必要である他、排出削減プロジェクトの立案、審査、実施や削減量の検証などの業務を伴う。また、排出量取引を仲介するなどの取引に対するサービスも拡大し、取引所機能も実現している。これら排出量取引に関するさまざまな業務を一括して「排出権ビジネス」ということがある。

本文のリンク用語の解説

温室効果ガス

人為的に排出され、地球温暖化の原因となると考えられている化学物質をいう。 京都議定書で排出量の削減対象として指定されているのは、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCS)、パーフルオロカーボン類(PFCS)、六フッ化硫黄(SF6)の6種類である(HFCS、PFCS、SF6を合わせてフッ素ガス類という)。 温室効果ガス排出の削減に当たって削減量を評価するときには、これら6種類のガスを、100年間にわたる温室効果の強さに応じて二酸化炭素に換算する。 その換算値(地球温暖化係数)は、二酸化炭素=1、メタン=25、亜酸化窒素=298、ハイドロフルオロカーボン類=124~1万4,800、パーフルオロカーボン類=7,390~1万2,200、六フッ化硫黄=2万2,800である。 換算評価すると、6種類の温室効果ガスの中で地球温暖化に対する寄与が最も大きいのは二酸化炭素である。 排出量のシェアは、二酸化炭素76.7%(うち56.6%分は化石燃料からの排出)、メタン14.3%、亜酸化窒素7.9%、フッ素ガス類1.1%である(2004年、IPCCによる)。 なお、気候に対する人為的な影響は、温室効果ガスの排出だけでなく、エアロゾル(粉じん)の排出や森林伐採などによっても生じる。

排出権ビジネス

「排出量取引(温室効果ガスの~)」を参照。