一筆の土地または一個の建物の登記記録が閉鎖された場合に、その閉鎖された登記記録が保存される帳簿(または磁気ディスク)のこと。
一筆の土地または一個の建物に登記記録が閉鎖されるのは、土地が合筆される場合、建物が滅失した場合などがある。
また、登記所がコンピュータ化し、従来の紙の登記簿が磁気ディスクの登記簿へ置き換えられるのに伴い、従来の紙の登記簿そのものが閉鎖される。これも「閉鎖登記簿」という。
こうした閉鎖登記簿は、土地登記簿で50年間、建物登記簿で30年間保存されている。希望すれば、閉鎖登記簿の閲覧や、閉鎖登記簿の謄本(閉鎖謄本)の交付を受けることもできる。
本文のリンク用語の解説
一筆の土地
土地登記簿において、一個の土地を指す単位を「筆」という。 従って、「一筆の土地」とは「土地登記簿上の一個の土地」という意味である。
建物
民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。
具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。
登記記録
一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記の記録のこと。
従来は紙であったため「登記用紙」と呼ばれていたが、現在はほとんどの登記所でハードディスク上のデータとなっているため、現在の不動産登記法では「登記記録」という用語が使用されている(不動産登記法第2条第5号)。
登記簿
登記記録が記録される帳簿のこと。
従来は、登記簿とはバインダーに閉じられた登記用紙の帳簿を指していたが、新しい不動産登記法(2005(平成17)年3月7日施行)では、磁気ディスクなどをもって調製される帳簿を、登記簿と呼ぶことが原則になった。
閉鎖謄本(不動産登記における~)
閉鎖登記簿の写し(謄本)のこと。
現在、全ての登記所はコンピュータ化され、従来の紙の登記簿は、磁気ディスクの登記簿へ置き換えられている。
しかし従来の紙の登記簿は、従来どおり登記所に閉鎖登記簿として保管されており、希望すれば閲覧したり、写し(謄本)の交付を受けたりすることができる。
閉鎖謄本の交付を受けるには、登記事項証明書・登記簿謄本抄本交付申請書の中に、「閉鎖登記簿」というチェック欄があるので、その欄をチェックし、必要事項を記入して提出する。