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債権・債務関係
読み:さいけん・さいむかんけい
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人がある人に対して一定の給付を要求し、あるいはある人から給付を要求されるいう関係をいう。

この関係に適用される最も基本的な法律が、民法第三編「債権」であり、この部分を一般に債権法という。債権法については見直しがなされ、必要な改正が行われた(施行は2020年4月1日から)。

債権債務関係が発生する原因のうち、最も一般的なものは契約である。例えば土地売買契約では、買主は、土地の引渡しを売主に要求する債権を得る一方で、代金を支払う債務を負うことになる。また、不法行為も債権債務関係の発生原因として重要である。たとえば、交通事故の加害者は、被害者に対して損害を賠償する債務を負うこととなる。

本文のリンク用語の解説

債権法

私法体系のなかで、債権・債務関係を律する法体系を指す。その中心をなす法律は、民法第3編「債権」(総則、契約、事務管理、不当利得、不法行為の各章によって構成されている)であるが、民法第1編(総則)の関係部分のほか、契約や不法行為に関する多数の特別法も債権法を構成する。 財産権は大きく物権と債権とに分かれるが、物権法は人が財貨を直接に支配する関係を律する法規範であるのに対して、債権法は人と人との間の給付請求・給付行為関係(不作為を含む)を律する法規範である。 債権法は、1896年に制定された後、約120年のあいだ全般的な見直しがされないまま推移したが、社会・経済情勢に著しい変化があったこと、当時とは国民生活の様相が大きく異なること、裁判において膨大な数の判例法理が形成されているがその明確化が求められていることなどから、見直しが図られた。そして、それに基づき必要な改正が行われている(「民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)」2017年6月2日公布、2020年4月1日施行)。

債権

私法上の概念で、ある人(債権者)が、別のある人(債務者)に対して一定の給付を請求し、それを受領・保持することができる権利をいう。 財産権の一つであり、物権とともにその主要部分を構成する。

債務

私法上の概念で、ある人(債権者)に対して一定の給付をなすべき義務をいう。 債務を負っているのが債務者である。

契約

対立する2個以上の意思表示の合致によって成立する法律行為のこと。 具体的には、売買契約、賃貸借契約、請負契約などのように、一方が申し込み、他方が承諾するという関係にある法律行為である。

売買契約

当事者の一方が、ある財産権を相手方に移転する意思を表示し、相手方がその代金を支払う意思を表示し、双方の意思が合致することで成立する契約のこと(民法第555条)。 売買契約は諾成契約とされている。つまり、当事者の双方が意思を表示し、意思が合致するだけで成立する(財産が引き渡されたときに成立するのではない)。 また、売買契約は不要式契約なので、書面による必要はなく口頭でも成立する。 さらに、売買契約は財産権を移転する契約であるが、その対価として交付されるのは金銭でなければならない(金銭以外の物を対価として交付すると「交換契約」となってしまう)。 当事者の双方の意思の合致により売買契約が成立したとき、売主には「財産権移転義務」が発生し、買主には「代金支払義務」が発生する。両方の義務の履行は「同時履行の関係」に立つとされる。

売主

不動産の売買契約において、不動産を売る人(または法人)を「売主」という。 また不動産広告においては、取引態様の一つとして「売主」という用語が使用される。 この取引態様としての「売主」とは、取引される不動産の所有者(または不動産を転売する権限を有する者)のことである。