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外張り断熱工法
読み:そとばりだんねつこうほう

外断熱のうち、特に木造住宅によく見られる工法で、建物の外側を切れ目なくくるむように断熱材を配置する工法。断熱材を建物の外壁に配置するという意味では外断熱の一種であるが、木造建築物の場合の外張り断熱工法は、鉄筋コンクリート造やブロック造の建物における外断熱工法とは具体的な方法が異なっており、区別される。

木造住宅における内断熱の方法としてよく用いられる充填断熱工法(柱と柱の間に断熱材を充填する工法。柱部分を通じて室内の熱が逃げやすい)に比べ、工費がかかるが、断熱性能がよく、結露もしにくいとされている。

「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」に基づく「エネルギー消費性能基準」(国土交通大臣告示)等において、「屋根及び天井にあっては屋根たる木、小屋梁及び軒桁の室外側、壁にあっては柱、間柱及びたて枠の室外側、外気に接する床にあっては床組材の室外側に断熱施工する方法」と定義されている。

外断熱

室外側に断熱層を設け、室内への外気温移動の影響を少なくする構法のこと。 建物の外壁に使われるコンクリートは雨風を防ぎ、堅牢であるために耐久性、防犯性などに優れているが、太陽熱を蓄熱し、夜間にはその熱を空中に放熱するため、都市部の熱帯夜の主要原因ともいわれている。 鉄筋コンクリート造やブロック造などの構造躯体の外側に断熱材を張れば、外壁のコンクリートは室内側に近い温度になり、外気の影響を受けにくく、劣化も進みにくくなる。従来は、室内側に断熱材を取り付ける内断熱構法が一般的であったが、近年は断熱効率を上げるために外断熱構法を採用するケースが増えている。

木造住宅

木を主な材料にして建築された住宅。構造体が木材で造られている。  一般に、木造の柱、梁、桁などを線的な構造体に組み立てる「木造軸組工法」(「木造在来工法」ともいう)で建築される。また、規格化された木造の枠組を壁面構造体に組み立てる「木造枠組壁工法」(「2×4(ツーバイフォー)工法」ともいう)で建築された住宅も木造住宅である。 なお、高層の木造建築は実現が難しいとされてきたが、高強度の木質集成材(CLT、LVLなどによるマスティンバー)や複合構造材等の開発が進み、木造ビルの建築が可能になってきている。

建物

民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。 具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。

鉄筋コンクリート構造(鉄筋コンクリート造)

鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。 鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。 また、すべての部材がコンクリートで一体化され、部材同士の接合部は剛であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。 この鉄筋コンクリート構造のデメリットは、自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かないということである。

結露

空気の温度を徐々に下げていくと、ある温度で空気中の水蒸気が飽和状態になり、さらに下げると過飽和状態になり水滴となる。これを結露という。 住宅の床・壁・天井や窓ガラスなどに結露すると(これを表面結露という)、カビや汚れの原因になる。また、断熱材や構造部材などに結露すると(これを内部結露という)、断熱性能はゼロ状態になるし、建物の耐久性を著しく低下させることになる。


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