法令上の定義はなく、一般に開発面積が1,000平方メートルに満たず、各区画面積が100平方メートルに満たない宅地開発のことをいう。
都市計画法上、開発面積が1,000平方メートル以上(三大都市圏の一部では500平方メートル以上)の場合には開発許可が必要であり、開発許可の基準を満たさなければならない。これに対し、ミニ開発では、土地が細かく分割され、狭小住宅や旗竿地が密集することが多く、日照や通風などの環境面、および火災時の延焼防止や避難経路の確保といった防災面などで問題が生じることが多い。
このため、条例や開発指導要綱などを定めて、開発許可対象面積を引き下げて開発許可の対象とする、個々の敷地面積の最低限度を定めるなどにより、ミニ開発に制限を課している自治体は多い。
都市計画法
都市計画に関する制度を定めた法律で、都市の健全な発展と秩序ある整備を図ることを目的として、1968(昭和43)年に制定された。
この法律は、1919(大正8)年に制定された旧都市計画法を受け継ぐもので、都市を計画的に整備するための基本的な仕組みを規定している。
主な規定として、都市計画の内容と決定方法、都市計画による規制(都市計画制限)、都市計画による都市整備事業の実施(都市計画事業)などに関する事項が定められている。
開発許可
宅地造成等(開発行為)を行なう際に必要とされる許可のこと。都市計画法に基づく制度である。 1. 趣旨 都市計画法では、無秩序な開発を規制するために、開発許可の制度を設けている。一定規模以上の開発行為を行なうためには、知事(指定都市等では市長)から開発許可を受ける必要がある。 2. 開発許可の概要 1)許可の対象は「開発行為」である。 2)開発行為を行なおうとする者は、開発行為に着手する前に知事(指定都市等では市長)の許可を受ける必要がある(都市計画法第29条)。 3)一定の開発行為については、開発許可を受ける必要がない。 4)知事等が開発許可を与えるか否かを審査する基準には、全国どこでも適用される全般的許可基準(技術的基準、都市計画法第33条)と、市街化調整区域内の開発行為についての基準(立地基準、都市計画法第34条)とがある。 3. 開発行為 開発許可の対象は「開発行為」である。開発行為とは「建築物の建築または特定工作物の建設のために土地の区画形質を変更すること」である(詳しくは「特定工作物」「土地の区画形質の変更」を参照)。 4. 開発許可を得る必要がない開発行為 次のような開発行為は開発許可を受けないで行なうことができる。 1)次の面積に達しない開発行為 ・東京都の特別区・既成市街地・近郊整備地帯等:500平方メートル未満 ・市街化区域:1,000平方メートル未満 ・区域区分が定められていない都市計画区域:3,000平方メートル未満 ・準都市計画区域:3,000平方メートル未満 ただしこれらの面積は、特に必要があると認められる場合には、都道府県・指定都市等の条例で「300平方メートル未満」にまで引き下げることができる。 2)市街化調整区域・区域区分が定められていない都市計画区域・準都市計画区域における、農林漁業者の住宅を建築するための開発行為および農林漁業用の建築物を建築するための開発行為 3)公益施設のための開発行為 公益施設は、駅舎、医療施設、小中学校、高校、公民館、郵便局、図書館、墓地、火葬場、と畜場、し尿処理施設、ごみ処理施設、卸売市場など政令で指定するものに限る。 4)国・都道府県・一定の市町村が行なう開発行為 5)都市計画事業の施行として行なう開発行為 6)市街地再開発事業の施行、住宅街区整備事業の施行、土地区画整理事業の施行として行なう開発行為 7)非常災害のため必要な応急措置、通常の管理行為・軽易な行為に該当する開発行為 通常の管理行為・軽易な行為は、仮設建築物の建築、土木事業などに一時的に使用するための第一種特定工作物の建設、車庫・物置その他附属建築物の建築、建築物の増築で増築に係る床面積の合計が10平方メートル以内のもの、建築物の改築で用途の変更を伴わないもの、建築物の改築で改築に係る床面積の合計が10平方メートル以内のもの、主として当該開発区域の周辺の市街化調整区域内に居住している者の日常生活のため必要な物品の販売加工修理等の業務を営む店舗・事業場などの新築(延べ面積が50平方メートル以内)であって当該開発区域の周辺の市街化調整区域内に居住している者が自ら当該業務を営むために行なう開発行為(開発規模が100平方メートル以内に限る)など、政令で指定するものに限る。 5. 開発許可の基準 知事(指定都市等では市長)が開発許可を与える場合の基準が定められている。この基準には、全国どこでも適用される全般的な基準(技術基準、都市計画法第33条)と、市街化調整区域内においてのみ適用される基準(立地基準、都市計画法第34条)の2種類がある。市街化調整区域では両方の基準を満たさなければならない(開発許可基準については「開発許可の基準(全般的許可基準)」「開発許可の基準(市街化調整区域内の許可基準)」参照)。 6. 都市計画区域・準都市計画区域以外の区域における開発行為 都市計画区域および準都市計画区域以外の区域においてその面積が1万平方メートル以上の開発行為を行なう場合は、4. の2)〜7)に該当しない限り開発許可を受けなければならない。
狭小住宅
狭い土地に建てられた住宅。明確な定義はないが、おおむね敷地面積が50平方メートル(約15坪)以下のものをいう。
地価が高い地域に建てられることが多く、敷地を建ぺい率の上限まで使い、床面積を確保するため地下室を設置したり、3階建てとしたりする場合もある。
旗竿地
袋地から延びる細い敷地で道路(公道)に接するような土地をいう。
その形が竿のついた旗に似ていることから旗竿地と称される。
建築基準法では、建物の敷地について、道路に接する間口が2m以上なければならないとされているが、旗竿地は、その基準を最低限度で満たす土地である。公道からのアクセスの不便さ、周囲すべてを隣地に囲まれているという敷地環境、比較的低い地価水準などが特徴とされる。
開発指導要綱
土地の区画形質の変更や宅地造成等の開発行為について、地方公共団体が定める行政指導のガイドライン、基本指針。
開発行為については、開発許可制度(都市計画法第29条)等が存在し、地方公共団体が定める条例によっても規制がなされる中で、地方公共団体側が、関連公共施設への負荷の増加など地域の実情に鑑みて必要とする行政指導の内容を定めている。
開発許可等やその申請受理の前提として、関連公共施設の整備やその費用負担などが開発業者側に事実上義務付けられ、1)開発業者の費用負担が増加、2)許可まで時間がかかるといった問題が発生、指摘されている。
このような事例が裁判に持ち込まれたこともあり、行き過ぎた行政指導(具体的な法的根拠がないまま業者に負担を負わせている)として違法と判示された事例もある。 国としても、内容の的確性を確保するとともに開発業者にとって過度な負担とならないよう指導している。
敷地面積
敷地の水平投影面積のこと。 従って、傾斜地・崖地等では敷地面積はあくまで水平面に投影して測定した面積である(建築基準法施行令第2条1項1号)。
また、いわゆる2項道路に接している土地では、土地の一部を「敷地面積」に算入することができない(建築基準法施行令第2条1項1号但し書き)。 従って、2項道路に面した土地では、建築物を建てる際には、見た目よりも敷地が狭いものとして取り扱われることになるので注意したい。