建築基準法では、居室内における衛生上の規制としてシックハウス対策について定めている。このうちホルムアルデヒド発散対策としての技術的基準は、同法施行令に規定があり、内装仕上げの制限および換気設備の義務付けに加えて、天井裏、床下、壁内、収納スペースなどから居室へのホルムアルデヒドの流入を防ぐため、建材による措置や換気設備による措置と並んで、気密層、通気止めによる措置を掲げ、これらのいずれかを採用することを求めている(平成15年国土交通省告示第274号)。
同告示では、気密層または通気止めを設けて天井裏などと居室を区画するとし、平成11年建設省告示第998号におけるプラスチック系防湿フィルムや気密材の使用などについての詳細な基準を引用している。
建築基準法
国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低の基準を定めた法律。市街地建築物法(1919(大正8)年制定)に代わって1950(昭和25)年に制定され、建築に関する一般法であるとともに、都市計画法と連係して都市計画の基本を定める役割を担う。
遵守すべき基準として、個々の建築物の構造基準(単体規定、具体的な技術基準は政省令等で詳細に定められている)と、都市計画とリンクしながら、都市計画区域内の建物用途、建ぺい率、容積率、建物の高さなどを規制する基準(集団規定)とが定められている。また、これらの基準を適用しその遵守を確保するため、建築主事等が建築計画の法令適合性を確認する仕組み(建築確認)や違反建築物等を取り締まるための制度などが規定されている。
その法律的な性格の特徴は、警察的な機能を担うことであり、建築基準法による規制を「建築警察」ということがある。
シックハウス対策
シックハウス症候群(住宅の内部に居ることによって起きる、原因がはっきりしない体調不良)を防ぐために化学物質の室内濃度を抑制することをいう。
建築基準法には、シックハウス対策として次のような規定がある。
1)クロルピリホスを添加した建材の使用禁止
2)内装仕上げ建材について、ホルムアルデヒドを発散する建材の面積制限
3)原則としてすべての建築物に機械換気設備の設置
4)天井裏等について、ホルムアルデヒドの発散の少ない下地建材の使用または機械換気設備の設置
また、住宅性能表示においては、ア)ホルムアルデヒド対策(内装および天井裏等)、イ)換気対策、ウ)室内空気の化学物質の濃度等に関する項目を表示の対象としている。
ホルムアルデヒド
揮発性有機化合物(VOC)の一つで、アルデヒド基(-CHO)を持つ化合物の代表とされる。化学式はCH2O。メタナールまたは酸化メチレンともいう。無色で刺激臭のある気体で、毒性が強く、水に溶けたものはホルマリンといわれる。フェノール樹脂、尿素樹脂などの原料となるほか、安価なために、接着剤、塗料、防腐剤などとして広く用いられている。
建材や家具に使用されるホルムアルデヒドが原因となってシックハウス症候群を発症することがあるため、その濃度について指針があるほか、建築物への使用が規制されている。建築基準法では、単位時間・面積当たりのホルムアルデヒドの発散量に応じて、建築材料を第1種(0.12mg/平方メートルh超)から第3種(0.05mg/平方メートルh超0.02mg/住宅性能表示制度h以下)に分け、第1種については、使用を禁止し、第2種・第3種についても大臣認定を前提に使用面積を制限している(同法第28条の2第3号、同法施行令第20条の7から第20条の9)。
また、家具や建材からのホルムアルデヒドの発散に対応するため、マンションなど特に気密性の高い住宅においては、原則として常時換気が可能な構造の機械換気設備等の設置が義務付けられている。
さらに、住宅性能表示制度においても、「ホルムアルデヒド発散等級」を設けて性能評価の対象とし、住宅購入者の保護が図られている。
換気
建築基準法によれば、住宅の居室には、換気のために、窓その他の開口部を設けなければならない(建築基準法第28条2項)。 この住宅の換気のための開口部の面積は、居室の床面積の20分の1以上でなければならないとされている。 ふすま、障子などの常時開放できるもので仕切られた2つ以上の居室は、1つの居室とみなすこととされている(建築基準法第28条4項)。従って、1つの居室には必ず1つの窓が必要というわけではなく、障子で仕切られた2つの居室について1つの窓でもよいということになる。 なお、換気のための換気設備を有効に設けた場合には、上記のような広さの窓などを設ける必要はなくなる(建築基準法第28条2項但書)。
居室
居室とは「居住、作業、娯楽などの目的のために継続的に使用する室のこと」である(建築基準法第2条4号)。 この定義に従えば、一般の住宅の場合、居室とは「居間」「寝室」「台所」である。 その反対に、「玄関」「便所」「浴室」「脱衣室」「洗面所」「押入れ」「納戸」「廊下」は居室ではない。 なお建築基準法では、居住の目的のための居室については、採光に関する基準(建築基準法第28条第1項)と換気に関する基準(建築基準法第28条第2項)をクリアすることを必要としている。 ただし、居室として使用する地下室については採光の基準が適用されず、その代わりに衛生上必要な防湿の措置等を行なうことが必要とされている(建築基準法第29条)。
建築基準法
国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低の基準を定めた法律。市街地建築物法(1919(大正8)年制定)に代わって1950(昭和25)年に制定され、建築に関する一般法であるとともに、都市計画法と連係して都市計画の基本を定める役割を担う。
遵守すべき基準として、個々の建築物の構造基準(単体規定、具体的な技術基準は政省令等で詳細に定められている)と、都市計画とリンクしながら、都市計画区域内の建物用途、建ぺい率、容積率、建物の高さなどを規制する基準(集団規定)とが定められている。また、これらの基準を適用しその遵守を確保するため、建築主事等が建築計画の法令適合性を確認する仕組み(建築確認)や違反建築物等を取り締まるための制度などが規定されている。
その法律的な性格の特徴は、警察的な機能を担うことであり、建築基準法による規制を「建築警察」ということがある。