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50年再現期待値
読み:ごじゅうねんさいげんきたいち

建築物の設計等に当たって、災害等に対する安全性を検証する場合に、50年に一度遭遇するであろう最大値として設定される値。50年に一度であることから、「年超過確率2パーセント(1/50)に相当する値」とも表現される。

再現期間は、次にその値を超えるまでの期間の平均値であり、再現期待値は、再現期間内にほぼ確実に達成されるであろう値を指す。

例えば建築基準法において、積雪荷重について定める国土交通大臣の基準(平12建告第1455号「多雪区域を指定する基準及び垂直積雪量を定める基準を定める件」)では、「垂直積雪量を定める基準は、(中略)気象観測地点における地上積雪深の観測資料に基づき(中略)当該区域における 五十年再現期待値(年超過確率が二パーセントに相当する値をいう。)(中略)によることができる」とされている。

 

建築物

建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法第2条第1号)。 これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。 1.屋根と柱または壁を有するもの 2.上記に付属する門や塀 3.以上のものに設けられる建築設備 上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。 なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。

建築基準法

国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低の基準を定めた法律。市街地建築物法(1919(大正8)年制定)に代わって1950(昭和25)年に制定され、建築に関する一般法であるとともに、都市計画法と連係して都市計画の基本を定める役割を担う。 遵守すべき基準として、個々の建築物の構造基準(単体規定、具体的な技術基準は政省令等で詳細に定められている)と、都市計画とリンクしながら、都市計画区域内の建物用途、建ぺい率、容積率、建物の高さなどを規制する基準(集団規定)とが定められている。また、これらの基準を適用しその遵守を確保するため、建築主事等が建築計画の法令適合性を確認する仕組み(建築確認)や違反建築物等を取り締まるための制度などが規定されている。 その法律的な性格の特徴は、警察的な機能を担うことであり、建築基準法による規制を「建築警察」ということがある。