宅地建物取引士資格試験は、4肢択一式の50問(50点満点)が出題される。
実施年によって多少の変化があるが、おおむね次のような科目構成となっている。
1.権利の変動(民法など)…15問
2.法令上の制限(行政法規)…10問
3.宅地建物取引業法…16問
4.税法…3問
5.その他…6問
合格ラインは全国一律で、実施年ごとに異なるが、50問中、32~34問以上正解とされることが多い。毎年、試験実施後に公開されている。
宅地建物取引士資格試験
宅地建物取引業法第16条第1項にもとづき、都道府県知事が実施する資格試験。宅地建物取引業に関して必要な知識について行なわれる試験である。
年齢、学歴、宅地建物取引業に関する実務経験などによる受験資格の制限は一切ないので、誰でも受験することができる(ただし試験を受けようとする都道府県内に居住していることが条件となっている場合が多い)。
なお、一定の実務経験を有し、登録講習機関が実施する講習(登録講習)を受けた者については、試験の一部を免除する制度が設けられている(宅地建物取引業法第16条第3項)。
宅地建物取引業法
宅地建物取引の営業に関して、免許制度を実施し、その事業に対し必要な規制を定めた法律。1952年に制定された。
この法律に定められている主な内容は、宅地建物取引を営業する者に対する免許制度のほか、宅地建物取引士制度、営業保証金制度、業務を実施する場合の禁止・遵守事項などである。これによって、宅地建物取引業務の適正な運営、宅地および建物の取引の公正の確保および宅地建物取引業の健全な発達の促進を図ることとされている。