賃貸住宅において、貸主(家主)の代わりに、家賃の集金や物件の管理などの業務を貸主から委託されるなどして行なうこと。またはそれをサービスとして提供する業種。
転勤に伴って居住しているマンションを一時的に賃貸するケースのように賃貸住宅経営の経験のない住宅所有者が資産を有効活用したいという場合や、企業が社宅の運営をアウトソーシングするケースなどもあり、定期借家制度の普及など、賃貸住宅経営の環境変化に対応した動きであるという一面がある。
宅地建物取引業法上、賃貸住宅の媒介および代理業務は、賃貸契約を成立させるための事実行為全般を含むものとされており、一定の報酬制限等の規制が課されているため、家主代行として行なった業務の一部が宅地建物取引業法の規制を受けるかどうかについて問題となる場合がある。
貸主
不動産の賃貸借契約において、不動産を貸す人(または法人)を「貸主」という。
不動産取引においては、取引態様の一つとして「貸主」という用語が使用される。
この取引態様としての「貸主」とは、「賃貸される不動産の所有者」または「不動産を転貸する権限を有する者」のことである。
貸主は宅地建物取引業免許を取得している場合もあれば、そうでない場合もある。
なお、不動産を賃貸することのみを業として行なう場合には、 宅地建物取引業の免許を得る必要はない。
マンション
日本におけるマンションは、一般的には、鉄骨コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造で、3階建て以上の分譲共同住宅・賃貸共同住宅を指している。ただし、賃貸共同住宅の場合にはPC造・重量鉄骨造であっても、マンションと呼ばれることがある。 本来、マンションは英語では「大邸宅」を指す。日本におけるマンションは、欧米では「アパートメント」と呼ばれている。
定期借家制度
新借地借家法(1992(平成4)年8月1日施行)の一部が改正されたことにより、2000(平成12)年3月1日に創設された制度。
従来の新借地借家法では、一部の例外(期限付き建物賃貸借)を除いて、貸主側に建物の返還を求めるだけの正当事由がない限り、貸主は借家契約の更新を拒否することができないとされていた。
しかし、2000(平成12)年3月1日の改正法施行により、借家契約時に貸主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、期間満了に伴い借家契約を終了させることができることとなった。
従って、2000(平成12)年3月1日以降の借家契約では「従来の借家契約」と「定期借家契約」のいずれかを当事者が選択できることとなった。
宅地建物取引業法
宅地建物取引の営業に関して、免許制度を実施し、その事業に対し必要な規制を定めた法律。1952年に制定された。
この法律に定められている主な内容は、宅地建物取引を営業する者に対する免許制度のほか、宅地建物取引士制度、営業保証金制度、業務を実施する場合の禁止・遵守事項などである。これによって、宅地建物取引業務の適正な運営、宅地および建物の取引の公正の確保および宅地建物取引業の健全な発達の促進を図ることとされている。