新たなものを創り出すことができる人工知能。英語のGenerative Artificial Intelligence。
一般的な人工知能(AI)は、情報を整理・分類・検索し、あらかじめ決められた行為を自動的に実行するのに対して、生成AIは、情報のパターンや関係を学習し、さまざまなコンテンツを生成する。その機能を担っているのは、数値、文書、画像、音声など多様で複雑なデータタイプを統計的に解析し、事前にディープラーニング(深層学習)しながら、要求に応じて可能性のある出力を生成する基盤モデルである。
生成AIの明確な定義はなく、利用の可能性についても未知の部分が多い。生成AIの活用によってさまざまな業務について変革を迫られるとされている。また、個人情報の保護や生成物の信頼性の確保のために、その利用に関するルールを定める必要があると考えられている。
なお、生成AIも、一般のAIと同様に、(1)問題の枠組みを画定することが困難で、対処できないことが起きる問題(フレーム問題)(2)演算処理する記号とその意味内容を結びつけることができず、誤謬を避け得ない問題(記号接地問題)の2つを抱えている。人間はこれらの問題を容易に解決できるが、AIが解決するのは原理的に極めて困難である。