利害関係がなく、中立性のある第三者によって審査し、認証・表示する仕組み。公正で公平な判断が期待でき、信頼性が高いとされる。
第三者認証は、供給者と利用者が評価を共有し、性能などの確保・向上を図ることができると考えられていて、広く用いられている。JIS(産業製品の規格)、JAS(食品・農林水産物の規格)、ISO(製品・マネジメントシステムの規格)は、いずれも第三者認証による仕組みである。
第三者認証の利用に当たっては、認証の目的、認証組織の構成、審査項目、審査基準、審査手続き、認証責任、認証表示の内容や意味などを確認し、目的に適するかどうかを判断する必要がある。
例えば、不動産関連の第三者認証は、建築物の品質や居住・オフィス環境を対象にしたものがいくつかあるが、その評価内容は、環境負荷、快適性、周辺環境、SDGsへの寄与、マネジメント、社会的寄与、持続可能性など幅広く多様である。
SDGs
国連が定めた世界が共通に達成すべき目標。SDGsは、英語のSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略語である。2015年から2030年までの長期的な開発の指針として、2015年9月に国連で開かれたサミットで採択された。
持続可能な開発とは、「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」である。そのための目標群がSDGsで、「貧困に終止符を打つため、経済成長を促し、教育、健康、社会的保護、雇用機会を含む幅広い社会的ニーズを充足しながら、気候変動と環境保護に取り組む」ための17の目標(ゴール)で構成されている。目標は、人間・豊かさ・地球・平和・パートナーシップという広い分野にわたって設定されていて、その達成のためには、経済成長、社会的包摂、環境保護を調和させる必要があるとしている。
また、SDGs の17の目標については、その達成を具体的に評価する全部で169のターゲット(具体目標)が定められている。たとえば最初に掲げられた目標「すべての場所におけるあらゆるかたちの貧困を終わりにする」(目標1)については、「2030年までに、すべての場所において、1日1.25ドル未満で生活する極貧の人々をなくする」(ターゲット1.1)など7つのターゲットがある。