建物室内の床、壁、天井などを仕上げる工事。建物の構造体と密接に関係する工事で、室内塗装、フローリングやカーペット類の敷設、壁板・壁紙・壁布類の貼り付けなどのほか、一般に、建具の設置、室内の基礎的装飾などのための工事を含む。
なお、照明器具、電気・通信設備、給排水設備、空調設備等の設置工事や家具類の配置工事は、通常、内装工事と区別され、別の工事である。
フローリング
木板や木質材料による床板のことを一般に「フローリング」という。
フローリングには、単層フローリング(無垢材(一枚の厚い天然木単板)を多数敷き詰めたもの)と、複合フローリング(単板を重ねて表面に天然木単板を接着した板材を多数敷き詰めたもの)の2種類がある。
近年では、コストが安く、変形・伸縮が少ない複合フローリングが主流となっている。
フローリングには下階に床衝撃音が響くという短所がある。これを克服するには、フローリングとクッション材を複合した商品(複層フローリング)を使用することが有効である。
カーペット
床に敷く厚手の織物。英語のCarpetで、「絨毯」は同義語。
カーペットは、織り方や繊維素材によって多数の種類がある。織り方は、トルコ絨毯、ペルシャ絨毯、中国緞通のような手織の絨毯、ウィルトン織、ジャガード織のような機械織によるカーペット、タフテッド、フックドラグのようなパイル植込によるカーペットなどに分類できる。繊維素材としては、羊毛、木綿のような天然繊維のほか、化学繊維も使われている。
なお、敷物としては、カーペットのほか「ラグ」があるが、カーペットは床のほぼ全面を覆うのに対して、ラグは小型で移動可能なものを指す。
照明
光で照らして明るくすること。照明のためには、光源を選択し、その配置などを決めなければならない。
照明の光源は、一般に、白熱灯、蛍光灯、LEDなどの電力灯が使われているが、ガス灯、ろうそく、灯油ランプなどを光源とする照明もある。また、照明の方法には、光源の位置に応じて、天井灯、壁面灯、吊下灯、卓上灯、街灯、提灯などが、光のあて方に応じて、全域照明、スポットライト、間接照明、サーチライトなどがある。さらには、シャンデリアのような装飾性や、光量調節の可否などの機能性を備えた照明もあって、その種類は多様である。