水面を土砂等で埋め立てて造成された陸地。
埋立地は、港湾、空港、工場用地、住宅用地、商業用地などに利用されている。また、公共の水面を埋め立てるためには、公有水面埋立法に基づき都道府県知事の免許が必要で、国土利用上適正かつ合理的であることなど一定の要件を満たさなければならない。
埋立地の造成に当たっては、通常、土砂の流失、地盤沈下、地盤の液状化などを防止するため、地盤改良、護岸の構築、埋立材の選別などの対策が講じられる。また、埋立に伴う環境への影響調査が必要な場合も多い。
なお、干拓地は、水面を区切って排水すること(干拓)によって生まれる土地であって、埋立地ではない。ただし、干拓についても公有水面埋立法が適用される。
地盤沈下
地盤が圧縮され、沈んでいく現象をいう。
単に地盤が低下するだけでなく、沈下量が場所によって異なることによる不同沈下、支持層に支えられた構造物が相対的に高くなる抜け上がりなどの現象を伴うことが多い。 その原因は、主として地下水の過剰な汲み揚げである。ときには、埋め立て地や盛土が荷重により圧縮されて沈下することもある。 建物等の地上構造物の損壊や傾きの発生、地中のガス管等のライフラインの破損、津波や高潮に対する脆弱性の増大などの被害が生じることがある。新築分譲した建物が地盤沈下によって損壊したときには、原因によっては瑕疵担保責任を問われる恐れが大きい。
液状化(地盤の~)
地震の際に地盤が液体状態となる現象をいう。
水分をたくさん含んだ砂質の地盤で発生する。
地震による強い振動によって砂粒の間にある水分の圧力(間隙水圧)が高まり、砂粒の動きが自由になるために生じる。その結果、地上構造物の沈下や倒壊、地中構造物の浮き上がり、地盤の水平方向への移動(側方流動)、水と砂の吹き上げ(噴砂)などが起きる。
新潟地震(1964)でその発生が確認され、その後、阪神・淡路大震災(1995)や新潟県中越地震(2004)でも発生した。また、東日本大震災(2011)では、千葉県浦安市をはじめ広範囲に発生し、大きな被害をもたらした。
なお、液状化あるいはそれによる被害を防ぐための工法が開発されている。