工事を行なうこと。建築物の施工は、設計に基づいて、地盤の整備、材料の加工、構造材の組立、コンクリートの打設、設備の設置、内装などの作業を関連させながら系統的に実施される。
施工は通常、建築主が施工会社に発注するが、各種作業の実施は、施工会社がそれぞれの作業を専門とする建設会社(専門工事業者)にさらに発注するのが一般的である。
建築物
建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法第2条第1号)。 これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。 1.屋根と柱または壁を有するもの 2.上記に付属する門や塀 3.以上のものに設けられる建築設備 上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。 なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。
施工会社
建築工事を実施し完成する会社。「施工」とは工事を行なうことである。 建築工事に当たっては、建築主は、通常、業務を設計と施工に分けて、別々の会社に依頼する。この場合、設計会社は、建物をデザインし、設計図を作成し、工事を監理するのに対して、施工会社は、設計図に示された建物の建築工事を実施し、完成する。 建築主が施工会社に工事を依頼することを「工事発注」、施工会社が工事を完成し、建築主が工事の結果に対して報酬を支払う契約を「工事請負契約」という。 また、施工会社は、一般に、施工のために必要な各種の建築作業(整地、組立、コンクリート打設、内装など)については、その実施を専門の工事業者に依頼し、自らはそれらの作業を統括・管理する方法で工事を進める。