低予算で宿泊でき、宿泊室を共用する場合が多い宿泊施設。厳密な定義はないが、旅館業法では、簡易宿所営業(宿泊する場所を多数人で共用する構造および設備での営業)に分類されている。
英語のhostelは、もともと旅行者用の滞在施設をさす言葉である。しかし、1920年代ごろから、ドイツを中心に、青年が徒歩や自転車で旅行することを推奨する運動が組織され、そのための非営利の宿泊所として、宿泊室を共用して相互の交流を図る「ユースホステル(Youth Hostel)」が整備された。そして、その広まりとともに、ユースホステル形態の宿泊施設を一般にホステルというようになった。
簡易宿泊所
宿泊営業施設のうち、宿泊場所を多数人で共用する設備構造のものをいう。「簡易宿所」とも称される。2段ベッド等を設置している施設や、スポーツ合宿所、カプセルホテル、民宿などの多くはこれに該当する。 簡易宿泊所を営業するためには、旅館業法により、都道府県知事(政令指定都市、中核市等保健所政令市では市長、特別区では区長)の許可を受ける必要がある。 また、その施設は、客室の延床面積が33平方メートル以上であること、適当な換気、採光、照明、防湿および排水の設備を有すること、宿泊者の需要を満たすことができる規模の入浴設備を有することなどの基準を満たさなければならない。