建物の熱交換機は、部屋の換気に当たって、排気と吸気のあいだで熱を交換して空調のエネルギー効率を高める装置である。たとえば、暖房した空気を外に排出するときに、排気が持っている温熱を外気に移して吸入すれば暖房効率は高くなる。このとき、温度となって現われている熱(顕熱)だけでなく、水蒸気として大気に放出されていた熱(潜熱)をも交換するものを「全熱交換機」という。
全熱交換機は、顕熱のみ交換する装置よりも省エネルギー効果が大きいが、空気中の水分を交換するためのしくみが必要となる。
全熱交換機には、大別して、回転する装置を介して熱交換するもの(回転型全熱交換機)と、排気流と吸気流を接触させて熱交換するもの(静止型全熱交換機)とがある。後者のほうが小型で構造も単純であるが、室内の臭気等が排出されにくいとされる。
建物
民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。
具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。