不動産投資において、賃貸収益(インカムゲイン)を重視して運用することをいう。例えば、JREITはコア投資であるとされる。
コア投資は、売買差益(キャピタルゲイン)を得る投資と比べて、安定的でリスクが小さいが、期待収益率は小さいと考えられている。
不動産投資
資金を不動産(土地・建物)の購入・賃貸に充てて運用し、収益を得ることをいう。運用益は、不動産価格の上昇益(キャピタルゲイン)または賃貸料収入(インカムゲイン)として得ることになる。 不動産投資は、自らが不動産を購入・賃貸する方法によるほか、不動産投資信託(REIT)のように投資の判断・運用を専門家に委ねる方法もある。 専門家が投資を判断・運用する方法による場合には、投資家は、あたかも株式を売買するように、不動産を証券化した金融商品を売買するかたちで投資するのが一般的である。 投資は一般に、高利回りの投資は大きなリスクを伴い(ハイリスク・ハイリターン)、リスクが小さい投資は利回りが低い(ローリスク・ローリターン)とされている。
インカムゲイン
資産の保有によって得る利益。英語のincome gain。不動産の賃料、株式の配当、預金の利子などがこれに該当する。
不動産のインカムゲインは、賃料収入から保有・管理費用を減じた価額である。
インカムゲインに対して、資産価額の変動によって得る利益を「キャピタルゲイン」と言い、例えば、不動産の売却益がこれに該当する。
JREIT
不動産投資信託のことで、アメリカのREIT(Real Estate Investment Trust)の日本版であることから、JREITと呼ばれる。
不動産を買収、賃貸して収益を得る専門の会社(投資法人)または同様の機能を担う信託会社が証券を発行し、金融商品として取引される。その発行主体がJREITであり、それぞれが運用する不動産の種類やその構成は異なる。証券は発行主体ごとに流通するが、証券取引所に上場されているものも多い。需給に応じて、その取引価格も日々変動する。
株式会社の利益の源泉は事業による収益であるが、JREITの利益は、不動産の賃貸や売買による収益から得られる。その収益は、課税されることなくほぼそのまま投資家に分配されることが特徴である。株式投資とJREIT投資とを比較すれば、株式会社、株券、株価、配当金に当たるのが、それぞれ、投資法人(または信託)、投資証券、投資口価格、分配金と考えてよい。
不動産の証券化の手法として中心的な役割を果たしており、2001(平成12)年9月に初めて上場されたがその後急速に拡大し、金融市場において一角を占めるに至っている。
キャピタルゲイン(Capital Gain)
資産の価格変動に伴って得る利益をいう。
株式や不動産などの売買差益はこれに当たる。 資産から得られる利益の種類で、その保有により得る利益をインカムゲイン、その価格変動に伴って得る利益をキャピタルゲイン(損失はキャピタルロス)という。株式の配当、不動産の賃料、預金の利子などはインカムゲイン、株式や不動産などの売買差益はキャピタルゲイン(譲渡益、資本利得ともいう)である。 両者は税務上の取扱いなどが異なるため、投資に当たっても両者の性格の違いを十分に認識しておくことが重要である。 もっとも、両者は無関係ではなく、資産の価格はそれから得ることのできる利益を現在価格に還元したものの総額に等しいとされているため、例えばインカムゲインが増大すれば資産価格が上昇して、キャピタルゲインを得る機会となる。ただし、資産価格は期待や予想に左右されやすいことに注意が必要である。