地震時に発生する出火による建物の延焼被害の危険性をいう。
自治体単位で公表しているもので、東京都は定期的に町丁目ごとに火災危険度を測定し、公表している。
東京都による火災危険度の測定は、東京消防庁による「出火危険度測定」および「延焼危険度測定」の調査結果に基づいて評価算定され、東京都の評価結果は、町丁目ごとに5段階のランク分けをして公表されている。
測定された火災危険度は、木造住宅密集地域整備事業、都市防災不燃化促進事業、防火地域の指定、防火規制等の地域選定に活用されている。
建物
民法では、土地の上に定着した物(定着物)であって、建物として使用が可能な物のことを「建物」という。
具体的には、建築中の建物は原則的に民法上の「建物」とは呼べないが、建物の使用目的から見て使用に適する構造部分を具備する程度になれば、建築途中であっても民法上の「建物」となり、不動産登記が可能になる。
防火地域
防火地域は、都市計画で指定される地域であり、火災を防止するため特に厳しい建築制限が行なわれる地域である(建築基準法第61条)。 防火地域での建築規制は次の通りである。
1.すべての建築物は少なくとも「準耐火建築物」としなければならない。
2.次の1)または2)の建築物は必ず「耐火建築物」としなければならない。 1)階数が3以上の建築物 2)延べ面積が100平方メートルを超える建築物 ここで「階数が3以上」とは、地下の階数も含む。従って、防火地域内の地上2階地下1階の建物は耐火建築物とする必要がある。 延べ面積が100平方メートルちょうどであれば、上記2.には該当しないことにも注意したい。 なお、建築基準法第61条では、防火地域であっても次の建築物は「準耐火建築物」としなくてもよいという緩和措置を設けている。
ア.平屋建ての付属建築物で、延べ面積が50平方メートル以下のもの。 イ.門、塀 ただし上記ア.に関しては、外壁・軒裏を防火構造とし、屋根を不燃材料でふき、開口部に防火設備を設けることが必要とされている。