都市の中心部に居住空間を確保することをいう。対意語は「郊外居住」。
都心居住の効果として、
1.職住が近接した生活の実現
2.都市中心部への都市機能の集約
3.都市中心部の未利用地の活用
4.都市コミュニティの復活
などが期待されている。
都心居住推進のためには、賃貸住宅を含めた多様な住宅の供給、居住機能の充実を図るための既成市街地の整備(遊休土地の活用、防災・安全性の向上等)や福祉等の機能確保などが必要であると考えられている。また、都心居住の推進は、コンパクトシティを実現する中心的な手法の一つでもある。
コンパクトシティ
都市の中心部にさまざまな都市機能を集約し、都市を稠密(ちゅうみつ)な構造とする政策・考え方をいう。
「集約型都市構造化」といわれることもある。
その実現のための手法としては、
1.都市郊外での開発を抑制する
2.都市の中心部に居住空間を確保する(都市居住の推進)
3.中心部に都市サービス機能を集積する(住みやすさと賑わいの再生)
4.公共交通や歩道・自転車道を充実する(自動車交通の抑制)
などの政策の組み合わせが有効であるとされる。
コンパクトシティが提案される背景には、人口の高齢化や減少、都市環境や都市アメニティへの関心の高まり、中心市街地の衰退、環境負荷削減の要請などがある。また、コンパクトシティは、持続可能な都市を目指す上での有力な手法であるとも考えられている。