特定非営利活動法人のうち、所得税・法人税・相続税の課税上、それに対する寄付金が損金算入(控除)の対象となるものをいう。
認定特定非営利活動法人となるためには、「寄附金が総収入の5分の1以上であること」などの一定の要件を満たしたうえで、所轄庁の認定を受けなければならない。
特定非営利活動法人
特定非営利活動促進法によって法人格を付与された団体をいう。
特定非営利活動法人以外の者は、その名称中に、「特定非営利活動法人」またはこれに紛らわしい文字を用いてはならないとされている。
法人税
国税の一つで、法人の所得金額などを課税標準として課される税金をいう。 納税義務を負うのは、すべての国内法人(ただし、公益法人等や人格のない社団等については、収益事業を営む場合などに限る)および国内源泉所得がある外国法人である。 課税の対象となるのは、原則として各事業年度の法人の所得であり、益金と損金の差を一定の規則に従って算出して求めることとされている。その算出のための経理が税務会計であるが、連結の扱い、圧縮記帳などの特例、各種特別控除等々、税技術的な詳細な規定に従わなければならない。 また、税率は原則として一律(23.2%)であるが、一部特例がある。
相続税
相続や遺贈によって取得した財産に対して賦課される税をいう。
この場合の財産には、相続時精算課税制度の適用を受けて贈与により取得した財産を含む。
納税義務者は財産を取得した者であるが、税額の算定に際しては各種控除などが適用されるので、十分な注意が必要である。
一般的な相続税額の算出手順は次の通りである。
① 課税価格の算出
取得した財産の価額から、一定の生命保険金等の非課税財産の価額、小規模宅地に係る減額相当額などを減じ、相続時精算課税に係る贈与財産価額や3年以内の贈与財産の価額などを加算して、課税財産額を算出する。
② 相続税総額の算出
ア 課税遺産総額の算出:①で算出した課税価格から、遺産に係る基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を減じる。
イ 法定相続人の取得金額の算出:アで算出した課税遺産総額を民法に定める法定相続分に従って取得したと仮定して、各法定相続人の取得金額を算出する。
ウ 法定相続分ごとの取得金額に応じた相続税額の算出:イで算出した金額に相続税率を乗じて算出する。税率は、取得金額に応じて、10%から55%まで累進的に定められている。
エ 相続税総額の確定:ウで算出した法的相続人ごとの相続税額を合計する。
③ 各人ごとの相続税額の算出
②エで確定した相続税総額を、各人の実際の相続割合に応じて按分し、相続税額を算出する。
各人ごとの相続税額=②エの価額×各人の相続割合
④ 各人の納付税額の算出
③の価額から、相続人の属性に応じて、配偶者税額軽減、未成年控除などの各種税額控除額を減じ、各人の納付税額を確定する。この場合、財産取得者が被相続人の配偶者、父母、子供以外の者である場合には、相続税額の20%相当額を加算して納付税額が算出されることに注意が必要である。
相続税は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内に申告納税しなければならない。