図は『東上線沿線へ』のうち、東武東上線「武州松山駅」(現「東松山駅」)から「寄居駅」までの区間を切り出したもの。
「国営武蔵丘陵森林公園」は「東京ドーム」約65個分の広さ!
現在の「東松山駅」と「武蔵嵐山駅」の間には、「森林公園駅」と「つきのわ駅」がある。「森林公園駅」は、「国営武蔵丘陵森林公園」(以下・森林公園)の最寄り駅として1971年(昭和46)年に開業した。1966(昭和41)年、「国営明治百年記念森林公園」の開設の計画がされた際は、候補地には埼玉の「武蔵丘陵」のほか、東京の13号地(現「お台場」)と静岡の「富士高原」もあった。翌年「武蔵丘陵」への開設が決定し、1974(昭和49)年の開園に至る。比企(ひき)郡滑川(なめがわ)町と熊谷市にまたがる場所に位置し、「東京ドーム」約65個分に相当する約304haの広大な敷地に、一周約17kmのサイクリングコース、アスレチックコース、運動広場・渓流広場などが整備されている。
「小川町駅」周辺の小川は、江戸期から六斎市が立つなど、この地域の商業の中心となってきた村で、1889(明治22)年の町村制施行の際に、県内に設置された40の町の一つ、小川町となった。現在、埼玉県を代表するチェーン店となったファッションの「しまむら」とスーパーマーケットの「ヤオコー」は小川町の商店を発祥としている。1300年の歴史があるといわれる「小川和紙」の製造でも知られ、「細川紙」の製造技術は国の重要無形文化財となっている。
PICKUP STORY
東武鉄道「10000型」車両は、1983(昭和58)年、「8000型」の後継車両として登場した。性能面では特に、ブレーキが大きく進化した。「8000型」は空気ブレーキのみだったことに対し、「10000型」では界磁チョッパ制御装置を採用し、回生ブレーキを備えるほか、日光線の急勾配区間に対応するため抑速ブレーキも装備している。 車体は、東武鉄道の地上車両として初めてオールステンレス製を採用している。
2001(平成13)年度からは、吊り革の増設や転落防止用外ホロの取り付けのほか、空調装置のマイコン化などの工事を実施。さらに、2006(平成18)年度より室内リニューアルやバリアフリー化も実施。利用者の快適性と安全性を向上させる取り組みが続けられている。