豊かな自然と利便性の高い都市機能を併せ持つ住環境が魅力、
東京都八王子市の防災情報
自然の豊かさと市街地とが隣り合う、特有の環境にある八王子市。西部には高尾山や陣馬山といった山々が連なり、その山地から複数の丘陵が東方向へ広がっています。この丘陵地に囲まれる形で、市街地が形成されています。防災面では、浅川や市の北側を流れる谷地川など沿岸の低地では、洪水浸水災害のリスクがあります。また、斜面と低地の境では土砂災害警戒地区も散見されるエリアです。
地形で見る八王子市
八王子市は東京都心から西へ約40km、多摩地域南部に位置しています。面積は186.38平方キロメートル。地形は山地、丘陵、台地、低地の4つに大別されます。西部には高尾山や陣馬山などの山々が広がり、そこから東へ複数の丘陵が連なっています。市街地はこれらの丘陵に囲まれる形で発展し、豊かな自然と都市部が隣接する特徴的な環境を形成しています。起伏に富む多彩な地形は、多くの河川や湧水を育み、市内の河川は東に向かって流れています。
市の中央には浅川とその支流河川が流れています。土地条件図で見ると、河川の両岸は白地に斜線となっています。これは、低地に土を盛って造成した平坦地や、水部を埋めた平坦地である「人工地形」で「盛土地・埋立地」を表しています。浅川をはじめとする河川の低地では洪水浸水にも注意が必要です。
オレンジ色のエリアは「台地・段丘」で、地盤は良く、地震の揺れや液状化のリスクは小さいとされています。緑色に塗られたエリアは、山地・丘陵または台地の緑などの傾斜地を表す「山地斜面等」です。「山地斜面等」と「盛土地・埋立地」の境では特に土砂崩れなどの災害に注意が必要です。西部の山地には、標高855mの陣馬山や標高599mの高尾山などがあり、小起伏~中起伏程度の低山帯となっています。
八王子市防災マップ
八王子市では、「八王子市総合防災ガイドブック(土砂災害ハザードマップ・洪水ハザードマップ)」を公表しています。八王子市の地域特性に配慮した洪水や土砂災害、風水害の事象についての総合的な情報が網羅されているガイドブックです。想定し得る最大規模の降雨予測に基づいた浸水予想区域、災害発生後の避難行動に関する情報、近年猛威を振るった感染症対策に関する内容などにも触れられています。その他にも富士山、箱根山が噴火した際の降灰による被害想定、東京では稀な大雪への備えのポイント、原子力発電所などにおいて放射性物質などが漏れた場合に被害が生じる原子力災害への対策も掲載されています。
八王子市「ハザードマップ」には、土砂災害警戒区域、浸水想定(予想)区域、避難所、一時避難場所、災害時給水ステーションなどが記載されています。浸水想定区域は、国土交通省および東京都が想定しうる最大規模の降雨から公表されています。具体的には多摩川流域での48時間の総雨量が588mmを想定しています。また、浸水予想区域は、総雨量690mm、時間最大雨量153mmという東京都と八王子市が想定しうる最大規模の降雨から想定したものです。八王子市「ハザードマップ」は全部で11のエリアに分かれているため、自分の住んでいる地域に特化した情報を得られます。
また、八王子市では、OSSを活用した「八王子市防災マップ」も公表しています。OSSとは、プログラムの作成者がそのソースコードを公開し、改変や再配布を許諾しているプログラムのことです。マップの右上には洪水浸水想定区域(想定最大規模)や家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)、土砂災害警戒区域(土石流)といったボックスがあり、チェックを入れると地図上に表示されます。自分が欲しい情報にダイレクトにアクセスできることがメリットです。
防災お役立ち情報
八王子市防災情報トップ
八王子市総合防災ガイドブック
指定緊急避難場所(一時避難場所)や指定避難所(避難所)
OSSを活用したマップ
※お役立ち情報へリンクできない場合は、こちらよりご確認ください。
八王子市の取組み
八王子市内では、防災意識の啓発に取り組むイベントが毎年のように開催されています。2024(令和6)年は『消防・警察・自衛隊合同 防災フェスティバル2024』が行われました(東京消防庁主催)。会場は、市内にある東京消防庁 第九消防方面本部 消防救助機動部隊の施設です。当日はVR映像、動く座席、風などにより地震などの災害を疑似体験できる「VR防災体験車」、まちかど防災訓練車による「放水体験」、起震車による「地震体験」などが催されました。その他にも「はたらくくるま展示」では東京消防庁や八王子警察署、陸上自衛隊(第1施設大隊)、アメリカの消防車両(1961(昭和36)年製)、パリ・ダカールラリー車両など、普段は見る機会のない貴重な車両が展示されました。東京消防庁音楽隊&カラーガーズ隊による「音楽隊演奏」などもあり、会場は盛り上がりつつ、防災への意識向上に有意義なイベントとなりました。
八王子市の地域別概要
八王子市では、都市計画上のマスタープランにおいて、市を6地域に区分しています。
「中央地域」は地域の中央を浅川が流れ、甲州街道(国道20号)や国道16号などの幹線道路、JR中央線や横浜線、京王線が通る交通の要衝です。「八王子駅」や「西八王子駅」周辺は商業・業務機能を集積するほか、市役所など公共公益施設もそろいます。防災面では、駅前に防災機能を備えるオープンスペースの整備を図っています。
「北部地域」は地域の中央を谷地川が流れ、新滝山街道や滝山街道が通ります。防災面では谷地川の河川整備事業による浸水被害対策を進めています。また、土砂災害のおそれのある区域では、災害防止対策の推進や災害履歴やリスクを踏まえた土地利用の規制・誘導も行われています。
「西部地域」は秋川街道や陣馬街道などの主要な幹線道路がある一方で、山地や丘陵地、中央地域から連なる市街地とバランスの取れたエリアです。防災面では、川口川と城山川の河川整備、陣馬街道沿いの集落地などにおける土砂災害リスクの回避に向けた整備、旧耐震基準で建てられた木造住宅の耐震化の促進などが進められています。
「西南部地域」は、高尾山や甲州街道のいちょう並木、南浅川のさくら並木などの自然環境と景観資源が豊富なエリアです。防災面では湯殿川の河川整備事業、旧甲州街道沿いの集落地などにおける土砂災害の防止対策、甲州街道(国道20号)や町田街道の沿道建築物の耐震化、生活道路の拡幅や公園などの整備による防災空間の確保が喫緊の課題です。
「東南部地域」は国道16号や国道16号バイパスなどの主要幹線道路と、JR中央線や横浜線、京王線が地域内を縦横に通り、交通利便性に優れたエリアです。「八王子みなみ野駅」を中心とした八王子ニュータウンでは、生活機能・サービスが集積し、自然環境と調和した住宅市街地が形成されています。長沼地区を浸水対策重点地区とし、浸水被害対策が進められています。
「東部地域」は起伏に富んだ地域の中央に大栗川が流れ、落ち着いたたたずまいの住宅地と豊かな自然が魅力です。防災面では、東京消防庁第九消防方面本部消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)を核として、オープンスペースの整備など、平常時の機能と一体となった防災機能の強化を進めています。
このエリアの不動産は下記センターにご相談ください。
- ●八王子センター
東京都八王子市旭町1番4号 八王子交通ビル4階
通話料無料:0120-46-4065
営業時間:9:30~17:30