地形や歴史からひもとく防災情報

江の島をはじめとする観光資源と利便性の高い住環境が魅力の街
神奈川県藤沢市の防災情報

鵠沼海岸から望む富士山

湘南の中心都市として知られる神奈川県藤沢市。相模湾に面し、南北に広がる市内の北部には相模原台地が広がります。豊かな自然環境にありながら、生活環境の利便性が高く、住む場所としても人気のエリアです。
相模湾に面する沿岸部では、地震の際の津波や台風の際の高潮への注意が必要です。内陸部の台地は比較的に平坦な場所が多いものの、高低差の激しい箇所では土砂災害などの危険もあり、市では備えを呼び掛けています。

INDEX

地形で見る藤沢市

藤沢市の土地条件図(凡例はこちら
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ

藤沢市は神奈川県の東南部に位置し、南北に長い形をしています。市の北部は相模原台地に位置し、台地面は平坦なエリアが多いのが特徴です。土地条件図でも、北部にオレンジ色の「台地・段丘」が広がっていることが確認できます。「台地・段丘」は、地盤は良く、地震の揺れや液状化のリスクは小さいとされています。引地川沿岸など薄い緑色に塗られたエリアは河川の氾濫により形成された低平な土地「谷底平野・氾濫平野」です。「台地・段丘」と低地の境には緑色のエリアが散見されます。これは「山地斜面等」で、丘陵または台地の緑などの傾斜地です。一般的な災害リスクとして、特に大雨や地震の際は、崖崩れや土石流、地すべりなどへの注意が必要です。

国道1号よりも南に広がる相模湾沿岸域は、黄緑色のエリア「低地の微高地(砂州・砂堆・砂丘)」が目立ちます。砂州・砂堆は、現在及び過去の海岸、湖岸付近にあって波浪、沿岸流によってできた砂礫からなる微高地。砂丘は、風によって運ばれた砂からなる小高い丘を表しています。白地に赤い破線のエリアは「人工地形(盛土地・埋立地)」です。低地に土を盛って造成した平坦地や、水部を埋めた平坦地を表しています。江の島に見られる紫色のエリアは、自然にできた切り立った斜面「崖」です。沿岸部では津波、河川沿岸では大雨などによる浸水への注意はもちろん、相模原台地と相模湾沿岸域の境では土砂災害のリスクも把握し、対策することが重要です。

藤沢市防災マップ

「津波ハザードマップ」(藤沢市ホームページより引用)
「津波ハザードマップ」(藤沢市ホームページより引用)

藤沢市では、高潮、地震、津波、土砂災害・洪水に関するハザードマップを公表しています。藤沢市「津波ハザードマップ」は、「津波防災地域づくりに関する法律」に基づき、神奈川県沿岸に最大クラスの津波をもたらすとされる5つの地震の津波浸水予測図から「浸水域」と「浸水深」が最大となるよう、最も厳しい条件で想定したものです。地図上には、地震発生時、より高い場所へ避難するための目安として、土地の標高が示されています。また、一時避難する場所として津波避難ビルも記載されています。市の全域をカバーした広域版だけでなく片瀬地域、鵠沼地域、辻堂地域と3つのエリアごとに作成されたマップも公表されています。

「藤沢市高潮ハザードマップ」は、国内観測史上最も大きな台風が沿岸に最悪の被害を与える経路をたどった場合を想定し、その時に予測される最大の高潮浸水区域と浸水深を示したものです。情報面には高潮の基本情報、日頃の備え、避難行動の仕方などがまとめられています。「藤沢市土砂災害・洪水ハザードマップ」は集中豪雨・長雨や台風に伴う豪雨などにより、がけ崩れや洪水のリスクがある区域を示したマップです。土砂災害警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域、浸水想定区域を示し、災害が予想される場合に市民が安全かつ適切に行動できるようになっています。

地震に関しては揺れやすさと液状化危険度の2つのマップを公表しています。藤沢市「揺れやすさマップ」は南関東地震が発生したときの揺れの強さを、50mメッシュ単位で表現したものです。揺れの強さの指標には「計測震度」を用い、震度6弱を3段階、震度6強を5段階に区分しています。境川、柏尾川、引地川沿いの軟弱な地盤では、周囲よりも揺れやすい傾向にあるため注意が必要です。

藤沢市の取組み

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藤沢市では、防災意識の向上のためにさまざまなイベントを催しています。藤沢市南消防署では、地域交流イベント「消防署に行こう!」を開催。ビンゴやスタンプラリーなど子どもと一緒に楽しみながら防災を学べる企画や、はしご車搭乗体験、水消化器を使った防災体験、救助訓練など多彩な体験ができます(内容は開催年によって異なります)。119番の日である11月9日には「消防・救急フェア」が開催されており、2024年の開催では約3,500人が来場しました。市民の火災予防思想の普及とともに、救急業務の正しい理解と認識を深めてもらうことが同イベントの目的です。会場は藤沢市民会館と藤沢市立奥田公園で行われ、心肺蘇生、AED体験や消防音楽隊による演奏、ミニ消防車の乗車体験など1日をかけて各会場でさまざまな催しが行われました。

藤沢市の地域別概要

13地区区分(「藤沢市都市マスタープラン」より引用)

藤沢市では、都市計画上のマスタープランにおいて、市を13地区に区分しています。

片瀬海岸から望む江の島
片瀬海岸から望む江の島

海側のエリアである「片瀬地区」「鵠沼地区」「辻堂地区」は、豊かな自然環境と湘南海岸に面していることが大きな特徴です。江の島は首都圏有数のレクリエーション拠点です。海沿いの場所や崖地、斜面地が多く、地震時の津波や台風時の高潮、河川の氾濫、崖崩れ等の災害への対応が課題です。「辻堂地区」は、豊かな水と緑のある低層住宅地が広がりますが、狭あい道路の解消や公園・広場の確保、緑化などが防災対策として挙げられています。

藤沢駅周辺(ODAKYU湘南GATE)
藤沢駅周辺(ODAKYU湘南GATE)

内陸部の藤沢駅周辺に位置する「藤沢地区」「明治地区」「湘南大庭地区」には、自然発生的な市街地と計画的に開発された住宅地とがあります。災害に強いまちづくりのために、広幅員道路や河川沿いの延焼遮断帯の形成、狭あい道路等の解消、生活道路の整備・改善、公園・広場の確保、ブロック塀の改修、建物の不燃化などが推進されています。

藤沢市少年の森(御所見地区)
藤沢市少年の森(御所見地区)

内陸部の北部や丘陵地エリアには「村岡地区」「善行地区」「六会地区」「湘南台地区」「長後地区」「遠藤地区」「御所見地区」といった、多様な地形と特性を持つ地区が集まっています。「村岡地区」では、新駅の開業により公共交通の利便性が大きく向上することが期待されています。地区ごとの特徴を踏まえ、白旗川、境川、引地川、一色川、小出川などの治水対策や、公園・広場の確保、ブロック塀の改修、建物の不燃化、狭あい道路の解消などが推進されています。


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