不動産売却・購入の三井住友トラスト不動産:TOPお役立ち情報大切な家族を想う将来の相続対策「Section1事例研究成功事例と失敗事例」失敗事例5 相続時精算課税制度の選択ができない賃貸住宅の贈与の例

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相続対策について、主に不動産を中心にまとめました。「相続をめぐる最近の状況」、「相続対策のポイント」、「成功事例と失敗事例」及び「相続の手続き」をQ&Aなどにより解りやすく解説しています。

Section1

事例研究 成功事例と失敗事例

失敗事例5

相続時精算課税制度の選択ができない賃貸住宅の贈与の例

所有財産
 Kは、長男に対して賃貸建物(相続税評価額2,500万円)を贈与しました。Kの長男は、相続時精算課税制度(Q8 贈与税の課税方法について教えてください。 参照)の適用を受けるつもりでした。

1

失敗の経緯

 Kは59歳、長男は19歳です。賃貸建物を長男の名義に変更して所有権登記をした後、Kと長男はK(親)の年齢が60歳未満、長男(子)の年齢が20歳未満のため、相続時精算課税制度が選択できないことを知りました。

2

過誤等により名義変更した場合の贈与税の特例

 このような場合、贈与税課税の問題が生じます。ただし、「相続時精算課税制度の適用が受けられるので、贈与税はかからないと思っていた。945万円も贈与税がかかると知っていたら、賃貸建物の名義変更はしなかった。」というのがK親子の真意である場合、一律に贈与税を課税するのは酷です。このため、国税庁では通達により、次のような救済措置を設けています。
 財産の名義変更や他人名義等により財産を取得する行為が、過誤に基づくものや軽率にされたものであり、かつ、取得者の年齢その他により、このような事実が確認できるときは、その贈与に係る最初の贈与税の申告、決定または更正の日の前に不動産の所有権登記を変更前に戻す等して名義を元の所有者に変更した場合に限り、税務上は贈与がなかったものとされ贈与税は課税されません。

3

贈与契約の取消し等があった場合の贈与税の特例

 不動産の贈与契約を締結し、登記名義も変更したものの、この事例のような事情がある場合には当事者が合意して契約の取消しや解除が行われることがあります。このような契約の取消しや解除があった場合でも、税務上は、その不動産の移転は贈与とされ、贈与税が課税されます。
 ただし、一定の要件を全て満たし、かつ税務署長が贈与契約に係る財産を贈与税の課税対象とすることが著しく負担の公平を害すると認める場合は、特例として贈与がなかったものとされ、贈与税が課税されないケースがあります。詳しくは専門家にご確認ください。

4

留意点

 贈与税が課税されない場合であっても、登録免許税などの登記費用はかかります。さらに、名義変更とその取消し等が「不動産の取得」に該当すると判断される場合、それぞれにつき不動産取得税が課税されるおそれもあります。いったん不動産の名義変更を行ってしまうと、たとえそれを取り消したとしても、課税の問題がつきまといます。

本コンテンツの内容について

このコンテンツは平成29年4月1日現在の法令に基づいて作成されています。