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知っておきたい相続の基礎知識
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相続税・贈与税の改正、遺産分割対策、相続税の計算、各種特例、相続税軽減対策、相続税納税資金対策について基本的な知識を解りやすく解説しています。

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相続税納税資金対策

相続税の納税は、原則として現金で一括納付することが必要となり、相続が発生してから10ヵ月以内には、その資金を準備しておくことが必要となります。

ここでは、納税資金対策の一般的な方法をご紹介いたします。

1.納税資金の準備について

財産の中に、預貯金がいくらあるのか、上場株式やゴルフ会員権といった換金性の高い財産はどれくらいあるのかを把握し、実際の相続税額と比較し、相続税がまかなえるか確認してみましょう。

このように相続税より、預貯金などの財産が少ない場合は、不動産を売却するなどの検討も必要となります。

2.財産の売却について

相続財産のうち不動産を売却し、納税資金を確保する方法があります。しかし相続が開始してから納税資金確保のため売り急ぐなどすると、売却相手に足元を見られ、売却価格が低くなる可能性もあります。

また、不動産の売却は一般的に時間がかかることもあり、余裕を持って取り組むことがポイントです。

●相続財産に係る譲渡所得の課税の特例について

相続した財産を売却した場合、譲渡所得税がかかりますが、相続税の申告期限から3年以内の売却では、納税した相続税の一部を取得費とみなし、譲渡所得税が軽減されます。

●相続税を一括で納付できない場合

分割して支払う延納により納税する方法もあります。延納には一定の要件があり、認められた場合には、利子税が賦課されます。延納によっても、金銭で納税できない場合には、物納が認められる場合があります。

3.生前贈与を活用

子どもや孫に生前贈与を行うことは、相続税の軽減対策として有効です。贈与を受けた人は資金を納税資金として、活用することもできます。

贈与資金を生命保険料の原資として活用することにより、特定の人を受取人とすることができ、納税資金以外での費消を防ぐ効果もあります。

コラム 賃貸マンションを生前贈与

賃貸マンションをお子さんなどの相続人へ生前贈与することによって、将来の納税資金対策となる場合もあります。 メリットとしては、相続発生時には、賃貸マンションを既に相続人へ贈与しているため、賃貸マンションそのものおよび家賃収入は、相続財産の課税対象から外れることです。 また生前贈与後から得られる家賃収入を、相続人の方が納税資金として、活用することも考えられます。 ただし、生前贈与を行うことによって、贈与税等の負担が生じることや相続税の課税価格に影響することなどもありますので、専門家へご相談され、シミュレーションをされることをお勧めいたします。

4.金融機関からの借入れ

金融機関から融資を受けて納税する方法は、金利の負担と担保の設定費用がかかります。

金利が延納の利子税より低い場合は、有利となりますが、金利は金融機関によっても異なることや、必ずしも融資が受けられるとは限らない点を認識しておくことがポイントです。

<会社オーナーの場合>

●金庫株の活用

相続人が相続により取得した株式を発行会社に買い取ってもらい(金庫株)、その売却代金を活用して、相続税を納付する方法があります。

発行会社に買取資金があることが前提になりますが、相続税申告期限後から3年以内に、発行会社に金庫株を譲渡した相続人に対しては譲渡所得税の軽減措置も設けられています。

●退職金の活用

会社に在職中のオーナーが他界した場合、死亡退職金を相続人に支給することができます。これは相続税の課税対象財産とみなされますが、「生命保険金の非課税枠」と同様、一定の非課税枠(500万円×法定相続人の数)があります。この死亡退職金は相続税の納税資金として活用できる現金となります。

なお、会社が支給する一定範囲内の弔慰金は、相続税の非課税財産となります。

参考 相続税額シミュレーション(配偶者と子どもあり)

参考 相続税額シミュレーション
(配偶者と子どもあり)

5.相続人が配偶者と子どものケースの相続税額

相続税額早見表<相続人が子どものみの場合>

配偶者の税額軽減を活用した計算です。

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※各相続人が法定相続分どおりに相続財産を取得した場合の税額です。税額控除等は配偶者の税額軽減のみとして計算しています。

※早見表の相続税額は万円未満を四捨五入していますので、実際の相続税額とは若干の相違があります。

コラム 1次相続と2次相続

1次相続(配偶者と子どもがいる場合の相続時)の際に、配偶者の税額軽減をめいっぱい活用した遺産分割が検討されるかもしれませんが、次の相続、すなわち2次相続(子どものみの相続時)では、基礎控除額の減少や配偶者の税額軽減が適用できないため、税負担が重くなることも考えられます。1次相続時に、2次相続のことも念頭において遺産分割をすることが重要になります。


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6.生前贈与の有無による贈与税額・相続税額シミュレーション

多少の贈与税を負担しても、毎年コツコツ基礎控除の範囲で贈与を行うよりも効果があるケースもあります。

本コンテンツの内容について

当コンテンツに掲載されている情報は、一般的な相続・贈与に関する情報です。記載以外の軽減措置や特例、適用要件等がある場合もあります。また、2016年1月末日現在の情報を元に記載していますので、今後の確定する法令等において内容が変更となる場合もあります。個別の事案につきましては、所轄の税務署または税理士等の専門家にご確認ください。