知っておきたい税金の基礎知識

不動産の知識・税金の知識

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税金の基礎知識

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不動産の購入・売却時にかかる税金のポイントを、わかりやすくまとめました。

2.不動産を取得したときにかかる税金

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住宅の新築、改修に係る所得税額の特別控除

 下記に該当する住宅の新築、改修を行った場合は、その年の所得税額から一定額が控除されます。なお、(1)(2)(4)の特例はいずれも住宅ローン控除と選択適用とされ、その年の合計所得金額が3,000万円を超える人は適用を受けることはできません。

(1)認定住宅等を新築等した場合

 一定の認定住宅及びZEH水準省エネ住宅の新築または建築後使用されたことのない一定の認定住宅の取得をして、その新築・取得の日から6ヵ月以内に居住の用に供した場合には、標準的な性能強化費用相当額(650万円を限度*)の10%に相当する金額が、その年分の所得税額から控除(控除しきれない場合は、翌年分の所得税額から控除)されます。
 認定住宅とは、認定長期優良住宅又は認定低炭素住宅のことをいいます。
*平成26年4月~令和5年12月の入居について適用されます。

コラム
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅

 認定長期優良住宅とは、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に規定する基準に適合すると認められ、その認定を受けた住宅をいいます。認定長期優良住宅に該当する家屋で一定のものについては、登録免許税、不動産取得税、固定資産税および住宅ローン控除について特例が受けられます。

 認定低炭素住宅とは、「都市の低炭素化の促進に関する法律」に規定する基準に適合すると認められ、その認定を受けた住宅をいいます。認定低炭素住宅に該当する家屋で一定のものについては、登録免許税、住宅ローン控除について特例が受けられます。

(2)バリアフリー改修工事、省エネ改修工事等をした場合

 自己の居住する住宅に、工事費用の合計額が50万円を超えるなどの要件を満たす、①バリアフリー改修工事、②省エネ改修工事および耐久性向上改修工事を行った場合において、それぞれ一定の要件を満たす場合はその工事に係る標準的な工事費用相当額(バリアフリー改修工事は200万円、省エネ改修工事は250万円(太陽発電設備設置工事が含まれる場合は350万円)を限度*)の10%に相当する金額とその他工事に要した金額の5%の合計額(工事費は合わせて1,000万円が限度)が、その年分の所得税額から控除されます。
*平成26年4月~令和5年12月の入居について適用されます。
省エネ改修工事と耐震改修工事の両方と耐久性向上改修工事を行った場合には500万円(太陽光発電設備設置工事が含まれる場合は600万円)を限度。


(3)耐震改修工事等をした場合

 自己の居住する住宅(昭和56年5月31日以前に建築された一定のもの)に、一定の要件を満たす耐震改修工事および耐久性向上改修工事を行った場合には、その住宅耐震改修にかかる標準的な工事費用相当額(250万円を限度*)の10%に相当する金額とその他工事に要した金額の5%の合計額(工事費は合わせて1,000万円が限度)が、所得税額から控除されます。
*平成26年4月~令和5年12月の住宅耐震改修について適用されます。
省エネ改修工事と耐震改修工事の両方と耐久性向上改修工事を行った場合には500万円(太陽光発電設備設置工事が含まれる場合は600万円)を限度。


(4)多世帯同居改修工事をした場合

 自己の居住する住宅に一定の要件を満たす多世帯同居改修工事を行った場合には、その多世帯同居改修工事に係る標準的な工事費用相当額(250万円を限度*)の10%とその他工事に要した金額の5%の合計額(工事費は合わせて1,000万円が限度)に相当する金額が、その年分の所得税額から控除されます。
*平成28年4月~令和5年12月までの間にその者の居住の用に供した場合に適用されます。