不動産の知識・税金の知識

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不動産売買の基礎知識

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これから不動産を売却または購入をされる方のための不動産売買に関するさまざまな情報を掲載しています。

7.契約─手抜かりなくサインするコツ

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残代金の支払いと物件引渡し

 買主は購入代金の残代金の支払いとともに、売主は売却代金の残代金の受取りとともに、取引の対象物件の引渡しを行います。一戸建住宅やマンションのように建物が対象物件の場合は、その鍵を引き渡すことになります。売主は、特に買主の承諾を得たものを除き、建物内にごみや家具等は残さずに引渡しをすることが求められます。
 ここでは、残代金の支払いと物件の引渡しを行う場合に注意すべき事項について説明します。

1.付帯設備等のチェック

 物件の引渡しを受けるにあたっては、電気設備は全て電源を入れ、開くところは開けて、流すところは流し、動くところは動かして、各設備について入念にチェックすることが大切です。日常ほとんど使用しない設備や一定の季節しか使用しない設備については、不具合があっても売主が把握できていない、経年変化の機能低下を売主が気づいていない、または、売主が使用していた時は不具合や故障がなくても、引越しにより電気を止めたことで故障が発生したというケースもあります。

 「 物件状況等報告書(告知書)」・「設備表」は、建物およびそれに付帯する設備の状況を売主に記載してもらうものです。「設備表」には、各設備の有無(撤去するかどうかを含みます)のほか、買主へ引渡す設備について不具合や故障などがあれば、その内容も併せて記載することになります。一般社団法人 不動産流通経営協会の一般仲介用の契約書では、中古住宅の付帯設備に関する売主の責任について、買主より引渡完了日より7日以内に請求があった場合、売主は定められた「設備の修復範囲等」に基づき修復を行う旨、規定されています。

2.同時履行の抗弁権

 同時履行の抗弁権とは民法により規定されている権利で、不動産取引などの場合で、相手方がその契約条項(債務)を履行しない場合、それが履行されるまで自分も契約条項(債務)の履行を拒むことができる権利をいいます。例えば、売買契約の定めによる残代金の支払い(買主)と売買対象物件の引渡し(売主)とは、同時履行の関係にあるため、相手が売買物件の引渡しができない場合は、その引渡しがなされるまで、自分も残代金の支払いを拒むことができるというような場合がこれに該当します。ただし、相手が引渡しができる状態になったら、こちらもすぐに残代金が支払えるように準備を整えておくことが必要です。

3.約束手形、小切手による支払い

 不動産の取引において、売買代金の支払いは、銀行振込みもしくは、預金小切手で行うことが一般的です。買主が振り出した約束手形や小切手で支払う方法もありますが、買主が振り出した約束手形や小切手は不渡りになる可能性がありますので、売買代金の支払手段としては望ましくありません。

4.契約当事者が死亡した場合

 契約締結後に、当事者の一方が死亡した場合、契約の効力はどうなるのでしょうか。契約が一度締結されると、たとえ当事者が死亡したとしても、契約の効力は失われません。契約の締結により、当事者にはその条項を履行するという権利義務が生じますが、当事者の死亡によりこれらがなくなるわけではなく、原則として、相続の開始に伴いそれらの一切の権利義務を相続人が承継する(相続を放棄した人についてはこの限りではありません)ことになります。

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本コンテンツの内容について

平成29年6月1日現在の法令に基づいて作成されています。本コンテンツは不動産の売買を検討されている方々の参考となる法令等の概略を説明するものであり、本コンテンツを利用してなされた個々の取引について弊社は何ら責任を負うものではありません。